欅坂46 志田愛佳がグループに新風吹き込む? 志田率いる“モナ王国”への期待

 そんな志田の相棒的存在である渡邉理佐や、みんなからイジラれまくりの織田など、王国メンバーの仲の良さは雑誌からも伝わってくる。それを知った上で「エキセントリック」のMVを観ると新しい発見がある。『月刊エンタメ』(2017年 9月号)で、石森虹花、小林由依、齋藤冬優花が『真っ白なものは汚したくなる』に収録されている楽曲を全曲解説しており、「エキセントリック」について小林が「MVでは私がスクールカーストの底辺だったけど、愛佳軍団からひっくりかえす場面もあります(笑)」と説明。MVでは体育館に椅子が積まれ、そこの一番高い玉座に座っているのが志田。まさにモナ王国の景色を表している。しかし、その後の展開では、「推測だらけの伝言ゲーム」でモナ王政権が陥落し、頂点に座る小林、打ちひしがれる志田の姿が映し出される。伝言ゲームで耳打ちしたのが小林と鈴本、そして織田が小林政権に寝返っている構図であることが分かる。鈴本と織田はモナ王国のメンバーの一員であることを考えると、この演出は実に考察のしがいがある。

欅坂46「エキセントリック」MV

 欅坂46の演出側もモナ王のキャラを上手く汲み取っていたりと、志田はグループを面白くしている中心人物のひとりであるのは間違いない。欅坂46を知るきっかけは平手や長濱ねるが多いかと思われるが、志田を知れば欅坂46の素性がだんだん見えてくる。ある意味、グループの中心的存在と言えるのが彼女ではないだろうか。

 今はまだ『BUBKA』の企画でしかない「モナ王国」ではあるが、本人たちのインタビューにもあるように、今後はこのメンバーでのユニット曲をはじめ、MVやショートムービーを撮るなど、欅坂46内の一大勢力として活躍する姿を見てみたい。「楽しいことが好き」と笑顔で話す志田愛佳、今後の活躍に注目したい。

(文=本 手)

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