5thシングル『君のとなり』インタビュー
Dream Amiが語る、ソロ活動専念への決意 「自分でやらないと何も始まらない」
Dream Amiが5thシングル『君のとなり』をリリースする。ソロ専念発表後、最初のシングルとなるこの曲は、大切な恋人との繊細な距離感を描いた切なくも温かいラブソング。前作『はやく逢いたい』に続き、本人が作詞を手がけたことで“Dream Ami”としてのアーティスト像が明確に伝わる楽曲に仕上がっている。“恋人との日常をスマホで自撮りする”というコンセプトのMVからも、彼女の表現が大きく広がっていることを感じてもらえるはずだ。今回のインタビューでは、『君のとなり』の制作を軸にしながら、ソロ専念発表後の心境の変化、ソロアーティストとしてのスタンスなどについても語ってもらった。(森朋之)【※インタビュー最後にチェキプレゼントあり】
ファンの方々との絆を改めて感じたのが、すごく嬉しかった
ーー6月5日にE-girlsを卒業し、ソロ活動に専念することを発表。大きな反響がありましたが、Amiさんはどう捉えてますか?
Ami:私が思っていたよりも、ファンのみなさんが理解してくれようとしていることが嬉しかったです。今回の発表はもちろん自分たちの決断によるものなんですけど、「ファンの方はどう思うのかな?」「ショックを与えてしまうかも。申し訳ないな」という気持ちもあったんです。実際に見てもらわないと安心できない部分も絶対にあるだろうなと思っていましたし、「どうなっていくんだろう?」と不安に感じる方もいらっしゃるだろうなと。発表前からメンバー同士で「どうすればファンのみなさんの不安を軽減できるか」ということを話し合っていたんですけど、想像以上に「メンバーが決めたことだから応援したい」と言っていただけて。自分たちに寄り添ってくれてるんだなと実感しましたし、「これまで以上にみなさんによろこんでもらえるエンタテインメントを表現しなくちゃいけない」という気合いも入りました。
ーーまずは一安心?
Ami:そうですね。ただ、これからE.G.familyというものを明確にしなくちゃいけないですし、みなさんに楽しんでもらえる環境を作らなくちゃいけないので、そこまでホッとしているわけではありません。
ーーその後、ファンの前に立つ機会(6月15日に札幌・サッポロファクトリーで開催された新曲「君のとなり」リリース記念イベント)もありました。
Ami:緊張感がありましたね、やっぱり。お客さんとの距離も近かったですし、「もしかしたら、耐えがたい空気になるかも」とマイナスなことも考えながらステージに立ちましたけど、まったくそんなことはなくて。むしろ、いままでよりも「応援したい」という気持ちが伝わってきましたし、温かい言葉もたくさんもらえて。何よりもファンの方々との絆を改めて感じれたのが、私としてはすごく嬉しかったです。
ーーE-girlsに対してはどうですか? 11人体制として新たにスタートを切ったわけですが。
Ami:意外と自然に見てますね。自分がE-girlsだった頃にHappinessやFlowerをテレビで見てるときと同じ感覚というか、「ここに自分がいないのが不思議」みたいな感じはなくて。名前は同じE-girlsなんですけど、いままでとはまったく違う、新しいグループだと思うんですよ。メンバーも「ゼロからのスタート」という気持ちでがんばれるんじゃないかと思います。
ーーでは、Dreamというグループに関しては?
Ami:そこはずっと変わってないですね。ソロに専念することを発表したときに「Dreamとしては当面、リリースもライブ活動も考えていません」ということを一緒に発表させてもらって。それをはっきり口にしたことで、Dreamの活動を楽しみにしていた方は「残念だな」という気持ちになったと思うんですが、それは私たちの誠意でもあるし、Dreamというグループに対する思いは変わってないんですよ。苗字みたいなものというか、メンバー3人はこれからもDreamという名前を背負って活動していくし、大事な場所であることは変わりないので。
ーーソロ活動に専念することを発表した後は、“Dream Ami”に対する意識も変化したんじゃないですか?
Ami:そうですね。いままでは帰る場所があったというか、グループとソロという2つの武器を持っているような感じだったんです。でも、ソロ1本で活動させていただくことになってからは「これしかない」といった感じで、ソロにかける気持ちは強くなりましたね。これからどうするかは自分次第ですし、どこを目指していくのか、最終的にどうしていきたいのか……。気が付けば毎日考えてますね、そういうことを。いままでは「グループではこういう面を見せて、ソロではまた違った面を見せる」と表現を分けていた気もするんですが、これからはソロ活動のなかでいろんな面を見せていけたらなと。そのぶん、より自分の想いを込めた作品を作れると思います。
ーーでは、ニューシングル『君のとなり』について。タイトル通り、Amiさんの存在を近くに感じられるような楽曲ですが、このタイミングでどんなシングルを出すか? ということも意識してました?Ami:それはあまり意識しなかったです。もちろん制作の段階で「ソロ専念後、最初のシングルになる」というのはわかっていたのですが、そこを考えながら制作するという選択ではなかったので。前作『はやく逢いたい』のときに初めて表題曲で作詞させていただいたんですけど、思った以上に「共感しました」という声をいただいて、それが自信につながった部分もありましたし、「はやく逢いたい」を聴いていただいた方に、早く新しいシングルを届けたいという意識はありました。なので今回も歌詞を書かせていただいたんです。
ーー当たり前ですが、Amiさんが作詞することで、リスナーは「本人の言葉だ」という感覚を持ちやすいですからね。
Ami:そうですね。私も音楽を聴くとき、歌詞をご本人が書いてるかどうか気になるので。もともと歌詞を重視して聴くタイプなんですよ、私は。好きな曲は歌詞カードを見ながら聴きますし、最近は「この人はこういう表現が上手いな」という聴き方もするようになって。個人的に好きなのは、ちょっと毒があるような歌詞なんです。核心を突くような言葉があるとドキッとするんです。そういうものを自分で歌うかどうか別の話ですが……。私がいきなりロックな曲で「あいつ、ムカつく」とか歌ったら、みんなビックリするでしょうし(笑)。聴く分にはスカッとするんですけどね。
ーー「この人の恋愛ソングはいいな」と思うアーティストは?
Ami:たくさんいますよ。恋愛の曲って、「この人はこういう恋愛をしているのかな」と想像しちゃうじゃないですか。今回の『君のとなり』も自分の言葉、自分なりの表現をしているので、いろいろ想像していただきたいなと思います。
ーー実体験がベースになっているかどうは別にしても、Amiさんの恋愛観みたいなものはしっかり出てますよね。
Ami:はい、それはもちろん出ています。今回の歌詞は、前作の主人公とかけ離れていない女の子の歌にしたかったんです。それをまた違う角度から表現してみたいなと。
ーー主人公のキャラクターは明確なんですか?
Ami:書きながら具体的になっていく感じですね。いちばん最初は「天真爛漫なタイプの女の子かな?」というイメージだったんですけど、書き進めているうちに「もっと天真爛漫な感じの方がいいな」と思ったり。「君のとなりに」の場合は、メロディにインスピレーションをもらったところが大きく、温かさのなかに切なさも感じられましたし、自分が感じたまま、歌詞を付けられたらいいなと。ぜんぜんスムーズじゃなかったんです、実は。自分で歌詞を書くのはまだ3曲目なんですけど、1曲目「JUMP!」、2曲目「はやく逢いたい」はただ自由に書いていたので、ビギナーズラックみたいなところもあったのだと思います。今回はちょっと余計なことを考えちゃったんです。「この言葉は、前にも使ったな」とか「この流れだと似ちゃうかな」とか。それを自分らしさとして捉えるか、そうじゃなくて、また違う表現に挑戦するのか……。そうやって考え始めると、何が正解かわからなくなってきて。だいぶ悩みましたけど、なんとかまとまってホッとしています。
ーー“そんな恋です”という表現も特徴的ですよね。
Ami:敬語を使いがちなんですよ、歌詞のなかで(笑)。今回そのことに気付いて、ちょっと使いづらくなっちゃいました。
ーー丁寧な言葉遣いはAmiさんのイメージに合ってると思います。作詞するとき、自分に合う言葉は意識します?
Ami:しますね。「自分がこれを歌ったら、どんな感じになるかな」と。気付いたらネガティブな歌詞になりがちなんですけど(笑)、「私のイメージだと、もっとポジティブにしたほうがいいな」とか。アルバムのなかの1曲だったら、そういう(ネガティブな)曲があってもいいふり幅になると思うんですけどね。