GENERATIONSが「PIERROT」で表現した“二面性”と“今後” グループはどう成長する?

 3rdアルバム『SPEEDSTER』を携えたアリーナツアー『GENERATIONS LIVE TOUR 2016 “SPEEDSTER”』も終盤を迎えたGENERATIONS from EXILE TRIBE。横浜アリーナでの再追加公演も決定しており、躍進中である。そんなGENERATIONSが11月16日に13thシングル『PIERROT』を発売。11月14日に放送された『週刊EXILE』(TBS系)では、「PIERROT」のMV密着の様子が放送された。

 放送中で印象的だったのは、「今後のきっかけになる曲」と「二面性」というキーワードだ。まず「今後のきっかけになる曲」だが、番組の中でメンバーの片寄涼太がこう話していた。

「今回の『SPEEDSTER』というアリーナツアーからロゴも一新されてピエロが出ているんですけど、それが今後またいろんなストーリーに繋がってGENERATIONSの世界観を表現していってくれると思うので、そのきっかけになる1曲になっています」

 「PIERROT」で表現されているのは、“伝わらない思い”。歌詞も<どんなスキになっても 振り向きゃしない><don't make a fool of me 伝わらない>など、もどかしい思いが表現されている。GENERATIONSのこれまでの楽曲の歌詞は、勢いを持って前進していく様や、恋人と共に歩んでいく様を書いた歌詞など、前向きなものが多かった。EXILE TRIBEの中でも若いメンバーが集ったGENERATIONSだからこそ映える曲と言えよう。しかし今回は切ない歌詞の世界。来年1月にはGENERATIONSよりも若手のTHE RAMPAGE from EXILE TRIBEのデビューが決定し、GENERATIONSが大人への第一歩を踏み出したという意味が込められているようにも取れる。

 そして、もうひとつの「二面性」というキーワード。MVではメンバーの切ない表情が印象的で、一見するとバラードのMVのようだ。しかし、楽曲自体はアップテンポなダンスナンバー。このギャップが非常に面白い。メンバーの佐野玲於も「次に来そうな匂いがするトラックに、恋愛の歌詞が乗っているというのがこの楽曲の強みでもありますし、クールなんだけど世界観があって、そういうアプローチの仕方っていうのはこの楽曲の押しポイントかなと思っています」とコメントしていた。GENERATIONSらしいアップテンポの曲+切ない歌詞という二面性は、初々しさを残しながらも成長を続ける今のGENERATIONSを表しているのではないだろうか。

 メッセージ性が強く、GENERATIONSの今後を示唆しているように取れる「PIERROT」は、それ以外の部分でもこだわりが見て取れる。例えば、コレオグラファーには海外有名ダンサーであるLyle Benigaを迎えている。これまでにない細かな構成が特徴的で、GENERATIONSのクールさが浮き彫りになっている。そして作詞はEXILEや三代目J Soul Brothersの楽曲も手掛ける小竹正人、作曲はゴールドディスクやプラチナディスク、世界チャートNo.1を賑わせるChris Mayerと「HOT SHOT」の作曲も手掛けたKevin Chargeという面々が担当している。この曲に対する気合いの入り方がひしひしと伝わってくる。

GENERATIONS from EXILE TRIBE「PIERROT」

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