セレイナ・アンが語る、人生の転機と音楽観「小さな一歩を踏み出せたことでここまで来た」

「ずっとポジティブでハッピーな存在でいたい」

ーーセレイナさんは、今年から『ZIP!』のコーナー「あおぞらキャラパン」にレギュラー出演して活躍されています。いかがですか？

セレイナ：出演を始めた4月からまだ3カ月でまだまだ実感がないんですけど、本当に貴重な体験をさせてもらっているなと思って、日々感謝しています。いろいろな感情と出会うので、それも私の曲作りに反映されています。まさに「Sweet Sweet Love」はロケ中に歌詞ができた曲ですしね。

ーーコーナーの最後には毎日即興で曲づくりを行っています。

セレイナ：即興と言ってもそこで突然弾くわけじゃないですけど、その場その場で少し時間をいただいて、そこで考えて歌っています。修行というか、シンガーソングライターになるための道、という感じで。これからも続けていくのが楽しみです。

ーーデビューに番組レギュラー出演と、吸収することが多くて消化するのが大変なこともあるのでは。

セレイナ：4月から「私は新入社員なんだ」と自分に言い聞かせています。世界ってこうなんだということにすごく気づかされました。ちょっと私、今まで子供だったなと気づいたんです。4月から社会に投げ出されて、それが自分の成長につながっている。学校を卒業して新入社員になったとき、みんなこういう気持ちなんだなと思うと「みんなで一緒に頑張ろう！」という気分になって、なんだかパワーがみなぎってくる感じがします。

ーー大変だとしても、あくまでもポジティブですね。

セレイナ：（笑）。すごく大切だと思っています、ポジティブ！

ーー「みんな」「まわりの人」というキーワードがよく出てきますが、セレイナさんが活動を続ける中で仲間の存在はとても大きそうですね。

セレイナ：そうですね。あと家族にも本当に恵まれているなと思っています。たくさん愛情を持って育てていただいて感謝しています。家族は『ZIP!』を毎日巻き戻して何回も観てくれるんです（笑）。また、まわりの人たちからのポジティブな反響もとても嬉しくて。『ZIP!』に出る前から応援してくれてインストアライブに来てくれていた子が、つい最近やったインストアライブにも来てくれて。『ZIP!』って大きな変化だったから、前から応援してくれていた人たちがどういう反応なのか気にしていたんですけど、来てくれている人たちが変わっていなくて、泣きそうになりました。

ーー番組きっかけでセレイナさんのことを知って、音楽を好きになる人もより増えると思います。

セレイナ：新しく私のことを知ってくれた人たちもそうですし、「セレイナちゃんに影響されてギターを始めた」という人がいると本当に嬉しいですね。応援してくれる人がいるからこその私だと思っているので、本当に感謝です。

ーーますます活躍のステージは広がっていくと思いますが、今後の目標を教えてください。

セレイナ：今年の目標としては、『ZIP!』もありますし、ライブもたくさん増やして、応援してくださっている人たちに生で会いに行きたいという気持ちがすごく強いです。これまではインターネットを通じての活動だったので、これからは直接感謝を伝えたいと思っています。さらに大きな目標は、今まで通りずっとポジティブでハッピーな存在でいたいなと思いますし、音楽を通してみんなが前向きになれるようなメッセージを伝えていきたいと思っていて。悲しい歌は歌いませんというわけでもなく、悲しい歌は悲しい歌なりに、ネガティブパワーを排出してくれる力や役目があるので、それも含めて前向きになれるような音楽を届けていきたいなと思っています。

（取材・文＝久蔵千恵／構成＝大和田茉椰／写真＝池田真理）