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HARUHIの目指す“自分らしい表現” ジャンルや言語の枠を超える17歳の才能に迫る

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 「他の誰とも違う。自分らしさを大事にして自分のスタイルで表現したい」。取材のなかで彼女は何度となくこんな言葉を(楽しそうな笑顔とともに)放った。彼女の歌を聴けば、その表現が既存のフォーマットに収まることなく、未知の次元に達する可能性を持っていることがわかってもらえるのではないだろうか。

 映画『世界から猫が消えたなら』(原作/川村元気 監督/永井聡 主演/佐藤健)の主題歌「ひずみ」でデビューを飾るHARUHI。1999年にアメリカ・ロサンゼルスで生まれ、3歳で日本に拠点を移した彼女は、幼少の頃からクラシックピアノを習い、ミュージカルの舞台を経験するなど、音楽の素養を幅広く吸収してきたという。現在インターナショナルスクールに通う彼女の価値観は、前述の「他の誰とも違う自分のスタイルで表現したい」というコメントに象徴されると言っていいだろう。

「その前までは、みんなと一緒じゃなきゃいけないって思い込んでいたんです。でも、中学くらいのときから“みんなと同じじゃつまらない”とやっと思えるようになって。伸ばしていたロングヘアもばっさりショートにして赤毛にしました(笑)。まわりがどうなんて気にせず、自分らしくていいんだって。好きな音楽もそう。クラスメイトはビルボードのヒットチャートを聴いているけど、私は新しくても古くても、流行りに関係なくとにかく自分が好きなものを聴いてます。いまはロックミュージックが軸になってますね。Paramore、Shinedown、Panic!At The Disco、EVANESCENCE、MY CHEMICAL ROMANCEとかエモーショナルなロックからメタルまで幅広く。あとはビョークみたいなエレクトロニックで不思議な世界観も好きだし、フランク・シナトラ、トニー・ベネットなどの古いジャズも聴きます。共通してるのは、どんなジャンルにしろシンガーとしてリスペクトがあること。いま挙げた人たちはみんなボーカルが素晴らしくて、聴くたびにわたしももっと頑張ろうと思います」

 13歳の頃から、メロディや歌詞のモチーフを携帯電話に録音することからソングライティングをはじめ、自らの音楽的オリジナリティを少しずつ培ってきたHARUHI。そのセンスはデビューシングルの制作にも活かされているという。

「『ひずみ』も『あたたかい光』(カップリング曲)も小林武史さんと制作したんですけど、“このコード感は好きじゃないから、変えてほしいです”とか“この言葉は普通すぎるから、他のフレーズにしたい”みたいなことを言わせてもらって。自分でも“生意気な17歳だな”と思ったけど(笑)、自分が好きなものじゃないとダメ。アーティストとして活動するんだから、そこは生意気でもいいのかなって」

 HARUHIの音楽の中心にある、感情の揺れとともに表情を変えるボーカリゼーションは、「ひずみ」にも反映されている。

「オリジナルのメロディに忠実に歌うよりも、本来は動きを出したいほうなんです。ライブで歌っていくうちに変化が出て来ると思うし、何度も歌うことで自分のものになっていくというか。やっぱり自分のスタイルで表現していきたいですからね」

 HARUHI自身が作詞・作曲を手がけた「Empty Motion」「The Lion is Calling」は、ロック、エレクトロ、フォークなどがナチュラルに混ざり合ったサウンドで最近のUSインディーとも重なる作風だが、その根本にあるのは彼女の生々しい感情だ。

「『Empty Motion』は昔いじめがあったときに、まわりの人に対して感じてた怒りを我慢してるだけじゃ悔しいと思って、歌詞として吐き出してみたんです。この曲を通して自分のダークな部分やアグレッシブな部分を出してみたかったというのもありました。『The Lion is Calling』は“暗闇の中で座っているときにライオンの声が聞こえてきて、旅に出る”という歌なんですけど。旅のなかでいろんなものを見て、学んで、最後に“ライオンは自分の希望だったんだな”って気付くっていう。プレッシャーやストレス、悲しさがあるときは、それを外に出さないと消化できないタイプなんです。カバー曲を歌うこともそうだけど、やっぱりアートや曲としてそのときの感情を残せたほうが嬉しいんですよね」

「(ダウンロードや聴き放題サイトよりも)CDが好き。いま集めておけば、アナログレコードと同じように将来はアンティークなアイテムになるかもしれないし(笑)」

「柄パン、ジーンズとTシャツ。もしくは黒のシックなスタイル。自分が自然でいられるファッションがいいですね。ネックレスやブレスレットを作ったり、自分でネイルアートもやります」

「音楽以外のクリエイションは、絵を描くこと。“この気持ちを表現したい”と思ったときは“絵と曲、どっちがいいだろう?”って考えます」

「生活の大半が英語なので、やっぱり英語のほうが喋りやすいです。日本語で自分のことを話すと、思い通りの言葉が出てこないことがあって(笑)」

 など、探れば探るほど興味深いキャラクターが見えてくるHARUHI。ジャンル、言語の枠を超え、“誰かと同じはイヤ”つまり“自分らしくありたい”というナチュラルな意志に溢れた彼女の音楽は、同じような思いを共有している10代後半〜20代を中心に強く訴求することになりそうだ。

「英語の歌詞、日本語の歌詞、ごちゃまぜの歌詞も私ならではだと思うから書いてみたいし、いずれは日本以外でも活動できたらいいだろうなって思いますね。といってもまだ高校生なので、バランスを考えなくちゃいけないなと思うけど。ロスに戻って音楽の勉強をしたいという気持ちもあるし。将来のことはまだわからないけど、音楽と歌が好きというのは絶対に変わらないでしょうね。とにかくいまは、ボーカリスト、シンガーソングライターとして成長していきたいと思ってます」

(取材・文=森朋之)

■リリース情報
『ひずみ』
発売日:2016年5月11日
価格:
【初回生産限定盤】¥1,500(税込)
4曲入りCD+「ひずみ」 MV収録DVDの2枚組
【通常盤】¥1,200 (税込)
4曲入りCD
〈収録曲〉
1. ひずみ (Lyrics and Music : 小林武史) ※映画「世界から猫が消えたなら」主題歌
2. あたたかい光 (Lyrics and Music : HARUHI, 小林武史) ※明光義塾CMソング
3. Empty Motion (Lyrics and Music : HARUHI)
4. The Lion is Calling Me (Lyrics and Music : HARUHI)

■ライブ情報
「初回生産限定盤購入特典 HARUHI 「ひずみ」 プレミアムイベント」
会場:東京・都内某所
時間:開演19:00
入場料:無料
応募締切:先着特典のため、上限人数に達し次第受付終了
※詳細は下記オフィシャルサイトへ

■オフィシャルサイト
http://www.haruhi99.jp/

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