関ジャニ∞が「ドーム」ではなく「アリーナ」を回るワケ 人気絶頂グループの次なる一手とは

 関ジャニ∞が今夏、全国8都市24公演のイベントツアー「関ジャニ∞リサイタル お前のハートをつかんだる!」(7月18日~9月13日)を開催することを発表した。過去に3回行った5大ドームツアーとは異なり、収容1万人規模のアリーナ会場を巡り、ファンとの距離感を重視したツアーになるという。

 現在、テレビ番組では全曜日にレギュラーを持つなど(参考:関ジャニ∞がテレビ“全曜日出演”を達成 音楽番組から情報番組まで引っ張りだこの背景とは?)、その人気は絶頂に達している彼らが、いまのタイミングでドームではなく、あえてアリーナ会場を巡る狙いとはなにか。ジャニーズの動向に詳しい佐藤結衣氏は、次のように分析する。

「ジャニーズのグループは一定以上の人気を獲得するとドームツアーがメインになるのが基本的な流れで、それより小さい箱で開催することになった場合、人気が落ちてきたように映る場合もありますが、彼らの場合はもちろんそんなことはありません。彼ら自身が、10周年という節目で原点回帰をして、ファンに自ら会いに行きたいと言っているのは、きっと本音でしょう。

 そのうえで狙いを考察すると、彼ら自身が30代になり始め、ファン層も家庭を持ち始める頃なので、そうしたファンをケアしていこうとしているのでは。10〜20代は熱心に追いかけていたファンも、家庭を持つとコンサートに行くのも難しくなってきますが、今回のような『リサイタル』が身近な場所で行われれば、ぐっと参加しやすくなります。すでに女性アイドルグループやロックバンドには、草の根活動的に地方を巡るという施策を行い、ファミリー層を取り込むことに意欲的なグループも少なくないですが、ジャニーズにもそうした流れが出てきたのかもしれません。これを若手のジャニーズグループがやると、いかにも巡業的な雰囲気が漂ってしまいますが、いま人気絶頂の彼らであれば、そのイメージを保ちながら各地を巡ることができます。このツアーが成功してひとつのモデルケースになれば、ジャニーズのコンサートがもっと身近に楽しめるようになるのかもしれません。ドームツアーだけがジャニーズにとっての頂点じゃない、という考えを次の世代に提示するうえでも、今回のツアーは重要な施策といえるのでは」

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