>  > 風味堂の音楽のつくり方

ニューアルバム『風味堂6』インタビュー

風味堂が語る、ピアノトリオの強み 「音数が少ないから、歌がダイレクトに届く」

関連タグ
風味堂
J-POP
ROCK
  • このエントリーをはてなブックマークに追加
150303_fumido_a.jpg

 風味堂らしさとは一体何か? バンドの原点を見つめ直した前作『風味堂5~ぼくらのイス~』は、2009年からの活動休止→ソロ活動→復活という流れに区切りをつける自信作で、同時にデビュー10周年を迎えるバンドの意気込みを示した意欲作だった。それから1年4か月がたち、数多くのツアーやフェス出演で体感したバンドサウンドの醍醐味をそのまま詰め込んだのがニューアルバム『風味堂6』だ。テーマはずばり“ロック”。数少ない日本のピアノポップバンドの中の第一人者が、躍動するリズムと精密なアンサンブルに乗せて放つ、風味堂流のロックとは?

「考えることはちゃんとゆっくり考えて準備して」(渡)

――このところ、ライブもリリースも快調です。いいペースですか。

渡和久(以下、渡):そうですね。復活してからは、もう止まらずに進んで行かないとなと思っているので。ただ、昔は可能性を求めて何でもやっていたのが、復活してからの風味堂はもう少していねいにテーマを決めて、アルバムに入れる曲を選ぶようになって、少し変わったなと思います。ペースは落とさず行きたいんですけど、考えることはちゃんとゆっくり考えて準備して、という感じです。

――そして、今回のテーマは?

渡:今回は風味堂の、ロック的な部分と言いますか。もともと風味堂はポップバンドとしてやって来たんですけど、その中にある遊び心という感じで、今回はロック・テイストでやってみようという話になって、そういう曲を集中して選んだという感じですね。

鳥口JOHNマサヤ(以下、鳥口):『風味堂5』が正統派のアルバムだったから、次は僕らの遊び心というか、ロックを通って来ているところもあるので、それをちょっと出してみようかということになって。で、まあ『6』ということで、ロックみたいな。

――おお。しまった、今気づいた(笑)。

渡:すいません。こちらから言わないと(笑)。

中富雄也(以下、中富):もともと風味堂を組んだ時は、渡さんも、コード弾きのタイプのピアニストだったんですよ。僕もヘヴィメタルやハードロックが大好きな時期だったんで、今よりも無駄に音がでかくて、渡さんもそれに負けないようにガーッと弾き始めたのが、いつのまにかロックの要素につながってきて。それがだいぶ時間がたって、『風味堂6』になってやっと“ちょっと遊ぼうか”という感じになったんだと思います。

――なるほど。ちなみに、3人が共通して好きなロック・アーティストというと?

中富:それがないんですよ。3人共通は。

鳥口:うん。二人はB'zが好きですけど。

渡:それは青春の音楽ですからね(笑)。

中富:1曲目の「“TIME”」を聴いた時に“これはもうB’zだな”と。俺は『LOOSE』あたりのB’zを感じて、“音もそういう感じにしようか”と言ったら、冷静に“いや、それは違う”と言われ(笑)。

渡:そこはまた違うんですよ。

中富:それでちょっと、シュンとなったんですけど(笑)。でも3人一緒で好きなものって、ないよね。

渡:ロックといってもいろんなジャンルがあるので。僕が通ってきたロックというと、ディープ・パープルとか。オルガンのジョン・ロードがすごい好きだったんで、そういう感じか、あとはロックンロールですね。ジェリー・リー・ルイス、リトル・リチャードとか、ああいう感じのピアノ。ギターロックバンドは、そんなには通ってないかなと思います。

――特にお手本や、オマージュがあるわけでもなく。自分たちのロック観を出すという感じですかね。

渡:ピアノでぐちゃぐちゃっと弾く感じは、あんまり理論化されていない気がしていて、感情で弾くというか。ベン・フォールズも、コードに合った音だけをきちんと弾いてるわけじゃなくて、ぐちゃっと叩いて効果音的に使ったり、打楽器的に使ったりしますよね。そういうことを僕もずっとやってきたので、我流の部分がすごく強いです。

表示切替:スマートフォン版 | パソコン版