>  > 夏代孝明、メジャーデビューへの決意

1stアルバム『フィルライト』インタビュー

次世代シンガー・夏代孝明がメジャーデビュー!「補助照明のように、リスナーに寄り添う作品を」

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 ニコニコ動画の“歌ってみた”シーンで異彩を放つ、新世代のボーカリスト=夏代孝明。ボカロ曲だけでなく、音楽を始めたきっかけでもあり、本作にもカバー曲として収録されたBUMP OF CHICKENの「天体観測」、J-POP、ボカロソング等カバーも自分なりに歌い上げ感情を揺さぶる歌声と高い表現力でリスナーの心をつかんできた。そんな彼が1月7日、1stアルバム『フィルライト』で待望のメジャーデビューを飾る。有名ボカロPをはじめ、ニコ動の人気プレイヤーも数多く参加している本作は、どうやってできあがったのか。音楽歴に最近ハマっているバンド、本作に込めた思いから2015年の展望まで、じっくり語ってもらった。

「迷ったときに戻って来られる、道標になるような曲を」

――待望のメジャーデビューアルバムが届きました。当サイト初登場ということで、まずは多くのファンを獲得したニコニコ動画への投稿に至るまでの音楽歴を聞かせてください。

夏代孝明(以下、夏代):音楽を始めたのは中学生のころです。BUMP OF CHICKENさんやASIAN KUNG-FU GENERATIONさんを聴いて触発されて、お年玉でハードオフの安いギターを買って。そして、今作にも収録させていただいた「天体観測」をコピーしました。中3で初めてバンドを組んで、ライブ活動を始めたのは高校時代ですね。

そのころにパソコンで曲を作ることに興味を持って、いろいろといじっていたなかで、ニコニコ動画の存在を知って。halyosyさんが歌っている初音ミク初期の名曲「メルト」を聴いて、「こんな文化があるんだ!」と衝撃を受けたんです。そこで自分もいくつか曲を投稿してみたんですけど、ミックスやマスタリングの知識がなかったから、いい音源が作れなくて。そこで、いったんオリジナル曲の制作を続けながら力をつけて、12年10月の「サリシノハラ」(http://www.nicovideo.jp/watch/sm19064690)から本格的に投稿を始めました。

――本作には「歌ってみた」としてニコ動に投稿された話題曲から、人気ボカロPの提供曲まで、バリエーションに富んだ楽曲が収録されています。どんなコンセプトで選曲したのでしょうか?

夏代:『フィルライト』というアルバムタイトルを決めてから、それに合わせて曲を決めていきました。フィルライトというのは照明の用語で、メインのあかりの補助にあたるもの。音楽もそれと同じで、衣食住という人が生きる上で必要不可欠な部分にはかかわらないけれど、それぞれの人がスポットライトを浴びて生きていくなかで、補助照明として人を支えてくれるものだと思うんです。そういう感覚でリスナーのみなさんに寄り添うことができたらな、というところからスタートしました。書き下ろし曲もそんなイメージを共有して作ってもらっています。

――楽曲提供のクリエイターとともに、レコーディングに参加したプレイヤー陣も目を引きます。事務員G (ピアノ)、[TEST](ギター)、mao(ベース)、ショボン(ドラム)と、ニコニコ動画で音楽を聴いていれば誰もが知る、実力派メンバーですね。

夏代:ライブで共演してきた経緯もあるのですが、単純に僕自身が大好きなメンバーにお願いしました。僕は最終曲の「フィルライトメッセージ」を書き下ろしたんですけど、演奏が素晴らしすぎて、レコーディング中にやりたいことがドンドン浮かんで楽しかったですね。僕の演奏技術では限界があり、アイデアはあっても表現しきれない部分も出てきたんです。バンドのおかげでデモよりグッといい曲に仕上がったと思います。

――「フィルライトメッセージ」はまさにこのアルバムを象徴する曲だと思います。最終曲ではありますが、アコギが響く静かな冒頭から一気に盛り上がり、“ここから何かがスタートする”というワクワク感がよく出ていますね。

夏代:そうですね。僕が家でギターの練習をしたり、曲を作ったりするとき、手癖で必ず「G♭9」というコードから入るんです。曲の冒頭で、その雰囲気を[TEST]さんに表現してもらいました。僕がニコニコで音楽を始めたのは、学生時代のワンルーム。そういう、ふとした日常からスタートして、バンドインしていくという構成にしたんです。音楽を始めたときはひとりだったけれど、こうしていろんな人と一緒にできるようになって、そのなかで伝えたいメッセージがある。そういうことを曲全体で表現しました。

――〈欲しいものはたったひとつ だから歌ってんだよ〉など、決意がにじむ歌詞も印象的でした。

夏代:悩んだり、迷ったりしている人を励ましたい、という思いと同時に、自分が迷ったときに戻って来られる道標になるような曲を目指しました。自分が一生懸命にトライしていることが正しいのか、間違っているのかはわからないし、あとになって後悔することもあるかもしれないけれど、今は迷わずに進みたい――そういう思いを込めました。

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