少女時代はいかにしてK-POPの枠を超えたか 楽曲、ダンス、ライブから4年の歩みを分析

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 少女時代が日本デビューしたのは2010年のこと。同年8月25日に有明コロシアムで行われたショーケースライブのステージに登場した、9人の凛とした姿は今も目にくっきりと焼き付いている。ルックス、歌唱力、ダンススキルの高さで、アジアのトップグループとして君臨する彼女たちが、このたび初のベストアルバム『GIRLS' GENERATION THE BEST』をリリースする。

 少女時代は、これまでに9枚のシングルと、3枚のアルバム(『GIRLS' GENERATION』『GIRLS' GENERATION II ~Girls & Peace~』『GIRLS' GENERATION LOVE&PEACE』)を発表してきた。『THE BEST』には、シングル曲はもちろん、アルバムからの代表曲、ボーナストラックで『Mr.Mr.』(Japanese ver.)と新曲『Indestructible』が収録。まさに本作は、彼女たちの日本で4年間の歩みが詰まった作品と言っていい。では初ベストアルバムということで、改めて少女時代の魅力について振り返っていこう。

 少女時代は、BoA、東方神起、SUPER JUNIOR、SHINeeなどが所属する韓国の芸能プロダクション、SMエンターテインメントのガールズグループとして、本国で2007年デビュー。テヨン、ジェシカ、サニー、ティファニー、ヒョヨン、ユリ、スヨン、ユナ、ソヒョンは、数多く在籍する練習生の中から選び抜かれた精鋭の9人だ。デビュー当初から人気を集めていた少女時代だが、2009年「Gee」の大ヒットで、本国でのガールズグループのトップ座を絶対的なものにする。

 YouTubeのMVなどを通じて、韓国にすごいグループがいるというウワサは日本でも潜在的に広まっていた。そうした中、2010年8月にDVD『少女時代到来 ~来日記念盤~ New Beginning of Girls' Generation』の発表から、9月にシングル『GENIE』で日本デビューし、10月にリリースした『Gee』で大ヒット。2011月4月に日本オリジナル曲の『MR.TAXI』(Run Devil Runと両A面)によって、日本での人気を完全なものとした。個性際立つ9人が、印象的な歌詞とメロディを繰り返し歌うフックソングはとても新鮮。さらに、シンクロ率の高いフォーメーションと、キャッチーな振りを織り交ぜたダンスパフォーマンスはインパクト絶大だった。

 先に日本デビューしていたKARAが『ミスター』を大ヒットさせ、4 MINUTE、BROWN EYED GIRLSなども活動していたが、K-POPの勢いをさらに高めたのは少女時代の存在が大きい。続いて、2NE1、T-ARA、SECRET、RAINBOW、IUなどが相次いで日本デビューを果たし、その中でも少女時代はK-POPの枠を大きく超えた存在として認知されるようになった。

 また、彼女たちの、楽曲、ダンス、ヴィジュアル、MV、アートワークなどが、日本のガールズグループに大きな変化をもたらしたのは現在のシーンを見れば明らか。特に、グループアイドルのフォーメーションダンスの見せ方は、少女時代以前と以降では変化が感じられる。

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