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評論家・栗原裕一郎が7月4日下北沢ロフト公演を分析

大橋純子にとっての“シティポップ”とは? デビュー40周年記念ライブを徹底レポート

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栗原裕一郎
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デビュー40周年を迎える大橋純子。

 下北沢ロフトは小さなライブハウスで、キャパはスタンディングで公称80名だが、実際にその人数が入ったら相当にスシ詰めだろう。

 2014年7月4日にその下北沢ロフトで、大橋純子デビュー40周年記念スペシャルライブが開催された。6月18日に発売されたセルフベスト・カバーアルバム『LIVE LIFE』に封入のハガキで応募したファンから抽選で40名だけを招待した、まさに特別なライブである。フロアには椅子が並べられたため、40名で満員なのだ。客層は、まあ当然だが、活動初期からの熱心なファンが中心のようだった。

 最初のMCで、初めてライブハウスで演奏したのもこの下北沢ロフトだったという逸話が紹介された。デビュー2年目、38年前のことだったそうだ。

 下北沢ロフトのオープンは1975年。大橋とほぼ同じキャリアということになる。烏山、西荻窪、荻窪と展開してきたロフトは、ライブハウスというもの自体がほとんどなかった当時、ティン・パン・アレー系人脈を中心にフォークやロックのメッカとなっていたが、下北沢ロフトは、時代の節目を感じ、増えてきた他のライブハウスと差別化をはかるためにオープンした店だったとオーナーの平野悠は回想している(「ロフト35年史戦記」第6回:下北沢ロフト編)。

 そのとき平野の視野に入っていたのはシティポップだったという。大橋が初めて出演したライブハウスが下北沢ロフトだったのは、ある意味で必然の成り行きだったわけだ。

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大橋がデビューライブを行った当時とは、ステージの位置が異なっていたという。

 ライブのオープニングは「Welcome to Music Land」。大橋純子&美乃家セントラル・ステイションとしては最後のアルバムとなる1980年の『Hot Life』からのナンバー。続く「Soul Trainまっしぐら」も大橋&美乃家名義の『沙浪夢 SHALOM』(1978年)収録曲だが、79年を境に美乃家セントラル・ステイションはメンバーを変えており、M1は第2期美乃家、M2は第1期美乃家ということになる。

 この夜のメンバーは、第2期美乃家セントラル・ステイションを支えた、土屋潔(g)、六川昌彦(b)、後藤輝夫(sax/per)を中心に、美乃家解散後片腕となったバンマスの和田春彦(key)、やや若手の植村昌弘(ds)、コーラスに山下由紀子と佐藤ひろ子という面々で、『LIVE LIFE』もこのメンバーで録音された。スペシャルライブの曲もむろんこのニューアルバムから選ばれている。

 個人的には植村がいるのが意外で、というのは、彼はいろいろなセッションに参加しているが、大友良英や鬼怒無月らとの共演や、大島輝之・大谷能生とのsimなど、どちらかといえばエクスペリメンタルな志向のミュージシャンというイメージがあったからだ。メンバー紹介によると、大橋純子バンドに参加してかれこれ20年になるそうだ。へえ。

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