嵐のボーカルは“おもしろさ”も魅力のうち? メンバーそれぞれの特徴を徹底解説

 Togetterのまとめ「嵐の聴き方」で話題を呼び、10月に『嵐ヲタ絶好調超!!!!』を刊行した青井サンマ氏に、歌手としての嵐の魅力を訊く集中連載後編。前編では嵐ヲタ目線からの嵐の楽曲の魅力を解説してもらったが、後編ではメンバー一人ひとりの歌唱の魅力とおすすめ楽曲を紹介してもらった。

前編:嵐の本音はサクラップにあり!? 実はディープな“歌手の仕事”を読み解く

相葉雅紀

 相葉くんは、話すときは喉に力が入ったような「イ゛ー」という声なのですが、うまくハマる音程だと心地よい響きになります。高音は苦手なものの、低音だと声があたたかいんです。

 また、5人の中で一番、声質にアイドルっぽさがある。カッコイイ曲だとエフェクトをかけられることもあるのですが(笑)、アイドルらしさを担保するという、重要な役割を果たしています。

おすすめ楽曲:「ワイルドアットハート」(アルバム『Popcorn』収録)

 この曲の2番に「ボロボロのプライドでも」というソロパートがあります。すごく短いフレーズではありますが、音程もぴったりハマっているし、アイドルっぽさもわかるはず。フレーズもキャラクターに合っているので、相葉くんの良さを感じられます。

松本潤

 嵐はユニゾンが多かったのですが、最近はハモることも増えました。また、音やボーカルの厚みも以前より増している。そんな中で、松本くんは低音パートをしっかり支えていると思います。

 私のまわりでは、松本くんは最近歌がうまくなったと評判です。特に今年に入ってからは、歌い方にも変化が見られる。お茶の間のイメージだと“カッコイイ俺様キャラ”かもしれませんが、実は一番着実に努力を重ねてきて、それが実を結んでいる人なのだと思います。

おすすめ楽曲:「We wanna funk, we need a funk」(アルバム『Popcorn』収録)

 松本くんは基本的に“甘えん坊さんの声”というか、鼻にかかっているのですが、この曲だと高めにヒットする音がしっかりと出ているので、カッコイイ松本ボーカルが楽しめます。また、ドラムを世界的に有名な名ドラマー・ジェイムス・ギャドソンさんが担当しているのもすごい。

二宮和也

 歌に表情をつけられる人。うまくハマると、とてもエモーショナルだと感じます。あとは、声量がありますね。テレビやコンサートの生歌で、かつ音量バランスがうまくいっていないときなど、二宮くんの歌ばかり聞こえてくる……なんてこともあります。

 ソロ曲では作詞作曲を行うことも多いのですが、女性目線なのに女言葉がこなれていないなど、ちょっとムムムとなる部分も……。次のアルバム『LOVE』のソロ曲タイトルは「20825日目の曲」なのですが、二宮くんのお母さんの生まれた日からアルバム発売日までの日数と同じなので、恐らくお母さんに向けた曲なんです。お母さん思いなのは素敵なことだし、ツッコんじゃいけないとは思うんですけど、「何だこの妙に工夫したタイトルは!」と聞く前から悶えています(笑)。二宮くんは非常に器用な人なのに、こういう大穴のような隙があるところがすごく謎で、そこがまた愛嬌というか魅力なのだなと感じることがあります。

おすすめ楽曲:「Breathless」(アルバム『LOVE』収録)

 彼は「え段」が非常にうまいと思います。普通、「え」は喉を潰しながら発音することが多いと思うのですが、二宮くんは開いているのか、すごくよく響きます。「Breathless」のソロパートは「え」で韻を踏んでいるので、気持ちよく聞こえます。ほかには、「Dear Snow」のソロパートもおすすめ。

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