ポラロイドの最新作は何が変わった? 「より撮れるインスタントカメラ」へと進化し、アナログ体験を加速する第3世代の登場

インスタントカメラのパイオニアであるPolaroid(ポラロイド)が、新型モデル『Polaroid Go Generation 3』の日本発売を開始した。ミニマムなアナログインスタントカメラというポジションはそのままに、外観デザインから撮影性能、さらには使い勝手まで見直した第3世代モデルとなる。6月上旬、メディア向け発表会でお披露目された内容を中心にレポートしたい。

近年はスマートフォンのカメラ性能が向上し、誰もが高画質な写真を手軽に残せる時代になった。一方で撮影した写真の大半が端末の中に埋もれ、振り返られることなく消費されていくことへの反動も生まれている。
今回、発表会でPolaroidが掲げた「The Best of Summer is Analog」というメッセージには、そうしたデジタル疲れへの回答として、あらためてアナログ写真の価値を提示したいという意図が感じられた。実際、同社はZ世代を中心に「手で触れられ、記憶に残る体験」への関心が高まっていると説明しており、『Go Generation 3』も単なるカメラではなく、新しいアナログ体験を提案する製品として位置づけている。
「かわいい最小インスタントカメラ」から「より使える最小インスタントカメラ」へ

今回の発表会で印象的だったのは、前作との比較が繰り返し示されたことだ。従来モデルの親しみやすい印象に対し、新モデルはより引き締まった表情に。発表会では「精悍な顔つきになった」と表現されていたが、レンズ周辺やフロントパネルの処理はよりシャープになり、単なるガジェットというよりも“カメラらしさ”が強調されている。
Polaroid側も新たなデザインコンセプトを採用したことを明言しており、性能向上だけでなく、所有する喜びや持ち歩きたくなる魅力を重視したことがうかがえる。特にGoシリーズは「かわいい」「小さい」といった要素が注目されがちだったが、本作ではその評価軸を一歩進め、「小さいのに機能性、使い勝手も向上」というイメージだ。
スペックだけでなく「撮りやすさ」も進化

そしてこの『Polaroid Go Generation 3』の本質的な進化は見た目よりも中身にある。Polaroidは今回、レンズの新開発とフラッシュ性能の向上を大きな改善点として挙げていた。近距離撮影性能を最適化し、友人とのセルフィーをより美しく撮影できるようにしたという。Goシリーズはコンパクトさを最大の武器としてきた一方で、小型ボディゆえに撮影条件がシビアになる場面もあった。しかし、発表会で最新作は「このサイズのカメラを実際にどう使うのか」という視点から設計判断を行ったと説明していた。
そこにはスペックを積み上げるのではなく、ユーザーの撮影体験そのものを起点に改善を進めたことがうかがえる。発表会でも機能面だけでなく操作性や使用感の向上が繰り返し語られており、『Polaroid Go Generation 3』は単なる性能アップモデルというだけでなく「気軽に使えるPolaroid」を目指した世代交代と捉えるべきだろう。
Polaroidは日本で何を目指しているのか

そしてもうひとつ見逃せないのが体験である。発表会では『Polaroid Go Generation 3』と共に「外で楽しもう!」というテーマをより強く打ち出していており、会場には原宿をPolaroidで歩き撮ったコラージュマップがレイアウトされていた。同時に関わった写真家のKou氏によるレクチャーも展開。フラッシュのオンオフによる写真の仕上がりの違いのポイントや、前面ミラーを使ったセルフィーの使い方、また二重露光による味わいの違いなど、名機『SX-70』も含めて複数所有しているというPolaroidユーザーであるカメラマンならではの視点から魅力が語られていた。

また、今回のラインアップはWhite、Blackに加え、Purple、Light Blue、Tealという鮮やかなカラーバリエーションを用意した。これらの色は単なる新色ではなく、Polaroidが狙うユーザー層を象徴しているように見える。スマートフォン世代にとってカメラは撮影機材であると同時にファッションや自己表現の一部でもある。発表会でも利用者の個性や感性に寄り添うことが強調されていたが、カラー展開はまさにその思想を視覚化したものだろう。

日本のインスタントカメラ市場のポテンシャルに期待し同アイテムを投入したPolaroid。振り返れば、初代Goが提示した価値は「世界最小のPolaroid」だった。しかし『Polaroid Go Generation 3』が目指しているのは、その先にある世界だ。携帯性という武器を維持しながら、撮影性能と使い勝手を磨き込み、日常の中で自然に持ち出したくなる存在へ。『Polaroid Go Generation 3』は外へ連れ出したくなる「インスタントカメラ」へと成熟したモデルなのである。
■製品情報
Polaroid Go Generation 3
メーカー:Polaroid
価格:1万6880円(税込)
カラー:White、Black、Purple、Light Blue、Teal
主な仕様:
・本体サイズ:106.5 × 83.8 × 64.6 mm/重さ340g
・バッテリー:リチウムイオンバッテリー
・材質:ABS、PC
・レンズ:Polycarbonate resin fixed focus lens
・絞り:F14.4/f32
・シャッタースピード:1/500〜1秒
・焦点距離:63.75mm
・視野:水平38°/垂直38.8°
・フラッシュ:真空放電管式
付属品:USB-C充電ケーブル(1.2m)、ハンドストラップ、クイックスタートガイド






















