すとぷり莉犬主催「ストリヌ」はなぜ幸福感に溢れていたのか 『マイクラ』スト鯖の歴史に刻んだ“特別な夏”

すとぷり莉犬主催「ストリヌ」に感じた多幸感

 8月7日から16日にかけて開催された、『マインクラフト』の期間限定ストリーマーサーバー「ストリヌ – STRN」。すとぷり・莉犬主催のもと、100人を超えるストリーマーやVTuberが参加し、視聴者とともに夏の思い出を作り上げた。

【ストリヌ】異世界転生したらマイクラだった件【莉犬/すとぷり】

 マルチプレイ対応でカスタマイズ性も高い「マイクラ」は多くのイベントが企画されてきたタイトルだが、大型のストリーマーサーバーといえば、4月11日〜19日に開催された「Doom or Zenith(ドゥーム オア ゼニス)」が記憶に新しい。日本のマイクラ人気を牽引してきたといっても過言ではないドズル社が1年以上をかけて作り上げた世界は、ダンジョン攻略を主目的としたMMORPGで、シビアでありながら高度にバランスがとられた、さすがの完成度だった。

 一方、ストリーマーサーバーといえば、ゲームコミュニティ「VAULTROOM」とプロゲーミングチーム「Crazy Raccoon」が主催する「VCR」という大ブランドがある。2024年9月15日から21日に開催された「VCR Minecraft β」は、ベータ版ということもあり楽しみ方が参加者に委ねられる部分も大きかったが、職業、ダンジョンなどRPGの要素を持たせつつ、人気者たちが自由にわちゃわちゃと遊ぶ姿が印象的だった。

 そして今回の「ストリヌ」は、両者の中間的な魅力のあるサーバーだったと言えるだろう。これから各視点のアーカイブを楽しむファンのため具体的なネタバレは控えるが、最大8人パーティーのダンジョン攻略はしっかり作り込まれ、苦戦するチームをサポートする傭兵軍団も活躍。他方で、土地購入&店舗経営、温泉や教会、ガチャ機能など“攻略”を優先しない参加者にもお楽しみ要素が盛りだくさんで、多くのドラマが生まれていた。

 また、「目が覚めたら、マイクラの世界に転生していた!?」という適度なロールプレイ要素があり、これまで関わりのなかった配信者たちの意外なコラボも続発。最後に視聴者を感動させた、主催・莉犬へのサプライズも含め、なかなか珍しい、多幸感のあるストリーマーサーバーになっていた。

【ストリヌ】最終日。ありがとう。【莉犬/すとぷり】

 そんな「ストリヌ」はまさに、莉犬だからこそ実現できたイベントだった。「すとぷり」のようなアイドル性の高いグループで活躍するタレントにとって、ストリーマーとの大型コラボはリスクも伴う。偶発的なコミュニケーションがブランディングを毀損する可能性もあるし、ファンコミュニティに予期せぬ嵐が吹き荒れることもある。しかし、莉犬は2025年6月に開催された『GTA5』のストリーマーサーバー『MADTOWN (β)』(VCR GTAシリーズ)に飛び込み、“人見知り”を克服しながら人脈を広げ、同10月の『MADTOWN (season2)』では多くの人気ストリーマーを束ねるギャング(XVI)のボスに就任。そんななかで求心力を高め、ついには自身で豪華参加者に恵まれたストリーマーサーバーを立ち上げるに至ったわけだ。

 莉犬の理念は、いつも一貫している。自分が関わるすべての人をひとり残らず幸せにしようと力を尽くすこと。「ストリヌ」も誰もが自分らしく楽しめるよう工夫が凝らされており、視聴者として見ているだけでも、その理念が伝わってきた。多くのシーンが不思議な幸福感に満ちていたのは、おそらく関係性の深い参加者ほど、頭のどこかに「莉犬のサーバーに、悲しむ人がいたらいけない」という思いがあったからではないか。

 莉犬の人望が生んだ“特別な夏”。その余韻に浸りつつ、早くも「ストリヌ season2」に期待しているファンは、きっと少なくないだろう。

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