Toi Toi Toi「きみさがし」、スマホ越しの純愛を歌にするリアリティ 1st EP『with Toi』は表現の幅を広げる作品に
2025年12月4日に萩田こころ、山田せいあの加入発表を経て、2026年1月5日のお披露目ライブより新体制として走り出したToi Toi Toiが、1月28日に1st EP『with Toi』をリリースする。
Toi Toi Toiは、朝倉未来×ABEMA×アソビシステムの共同オーディション番組『Dark Idol』から選ばれた5人に、さくらももを加えた6人組として始まったグループだ。2025年4月4日にステージデビューを果たし、同年4月30日にはアソビシステムのアイドルプロジェクト「PEAK SPOT」に2つ目のグループとして加入。グループ名のToi Toi Toiは「大丈夫、上手くいくよ」と相手の幸せを願うドイツのおまじないに由来し、コンセプトには「Be Alright」を掲げてきた。
1st EP『with Toi』に収録される全4曲はいずれも、1月5日にSpotify O-WESTで開催された新体制の初ステージ『PEAK SPOT JOIN Vol.3 - 新春SP -』で披露されたナンバーで、いまのToi Toi Toiがライブを通して伝えたい感情がそのまま封じ込められている。新体制の幕開けに相応しい内容だと言えるだろう。
「Toi Toi Toi」が掲げる“おまじない”の明るさ、「涙のストーリーテラー」の物語性、「HAPPY CLIMAX」のアッパーな推進力、「オトナヒロイン」の少し背伸びした色気。デビュー以降のToi Toi Toiは、サビで一気に視界が開ける直線的なメロディと、フロアを押すビートでライブを前へ進めてきた。だが、今作のリードトラック「きみさがし」はミディアムテンポの純愛ポップチューンで、これまでのToi Toi Toiがライブで前に押し出してきた勢いとは、別の角度から届かない距離を描いている。ビートで押し切るというより、言葉数の多いフレーズを一定のテンポで積み重ね、感情の焦りや迷いをリズムの中に残していくタイプの曲だ。サビも大きく煽って跳ね上げるのではなく、メロディのラインと余韻で熱を保ちながら、気持ちが揺れる瞬間をそのまま聴かせてくれている。
作詞はcorin.、作曲/編曲は浅野尚志。恋愛を甘い高揚としてではなく、日常の中で続いてしまう感情として描いているのが「きみさがし」の特徴だ。冒頭で反復される〈毎日 毎分 毎秒〉というフレーズは、その“止められなさ”を端的に示している。好きになった瞬間のドラマを描くというより、好きが続いてしまう時間そのものを歌にしている点で、この曲は恋の成就をゴールに置かない。感情が持続してしまう現実を、最初から前提にしている。
歌詞の視点は、徹底してスマホの画面越しの相手に向けられている。世界のニュースは追えるのに、手に入らないのは〈君の一秒〉。記憶に残るのは顔よりも〈アイコン〉だ。さらに象徴的なのが、〈3行以上は読まない〉〈改行して 6行目に書いた〉というフレーズである。短い言葉が優先される場所では、気持ちの長さや重さはこぼれ落ちやすい。それを分かったうえで、それでも“6行目”に書いてしまう。この曲が描いているのは、スマホ越しの恋の軽さではなく、軽くは扱えない執着そのものだ。
サビでは〈タイムライン 変わっていくよ〉〈偶然のその先にリアル〉といった現代的な語彙が並び、曲の舞台を一気に定める。ここで効いているのは、その直後に「んなわけないか」と自分で打ち消す構造だ。気持ちは前に出るのに、同時に冷静な自分もいる。その揺れがあるから、サビの高揚が単なる勢いで終わらない。さらに(何?)という合いの手が入ることで、独り言のような感情が、ライブで一緒に言えるフレーズとして機能するようになっている。
もうひとつ、この曲の核になっているのが、「守りたい」と「壊したい」の反転だ。〈世界を護りたかった〉と願いながら、別の場面では〈世界を壊したかった〉とも歌う。どちらも極端だが、どちらも嘘ではない。届かなさが長引くほど、優しさは苛立ちに、憧れは破壊衝動に変わってしまう。その矛盾を解消せずに並べているからこそ、「きみさがし」は甘い純愛ポップで終わらない。綺麗にまとめないまま感情を置くことで、むしろリアルさが残る。
ただし主人公は、強がって前に出るタイプではない。〈僕一人で 戦う勇気はない〉〈僕一人じゃ 壊せない〉と弱さを言い切り、そのうえで〈24時間だけ〉と猶予を求めながら探し続ける。ここで描かれているのは、強くなってから進むのではなく、強くないまま進むという選択だ。その感覚が、Toi Toi Toiが掲げてきた「Be Alright」と直結している。最初から大丈夫だと言い切るのではない。大丈夫に近づくために、毎日・毎分・毎秒で踏ん張る。その姿勢が、新体制のToi Toi Toiとも重なって聴こえるように思うのだ。
『with Toi』の面白さは、リードトラックの「きみさがし」だけで方向性を示すのではなく、残る3曲でその輪郭をきちんと補強している点にある。「ねぇ、だって。」は、割り切れない感情や不完全さを肯定する青春アンセム。明るさだけで押し切らず、揺れを揺れのまま抱えることで、グループが掲げてきた「Be Alright」を“現実の手触り”に引き寄せている。「君を好きになってから」は、10代の心のざわめきと言葉にできない想いの連鎖を描いたエモーショナルなラブソングで、恋の結論ではなく“続いていく時間”に焦点を当てているのが印象的だ。そして「Toi et Moi -涙の痕が熱い理由-」は、諦めなかった分だけ世界は輝く、というメッセージを真正面から掲げるセルフアンセム。優しさと強さを自分のものとして持ち直す曲であり、EPの締めとしての納得感も強い。4曲を通して聴くと、『with Toi』は新体制の名刺であると同時に、Toi Toi Toiがこれから何を歌っていくのかを端的に示す作品になっていると言えるだろう。
新体制のToi Toi Toiは、まだ伸びしろの大きい段階にある。だが「きみさがし」は、その途上感を曖昧さとして残さず、むしろ前に進む力へ変えている。スマホ越しの片想いを題材にしながら、揺れ、迷い、衝動といった感情を整理しすぎずに歌い切ることで、グループの表現の幅をはっきり示した。「きみさがし」は、その変化を最も分かりやすく伝える、新体制の第一歩になっている。
■リリース情報
『with Toi』
2026年1月28日(水)配信リリース
配信URL:https://peakspot.lnk.to/with_Toi
<収録曲>
1. きみさがし
2. ねぇ、だって。
3. 君を好きになってから
4. Toi et Moi -涙の痕が熱い理由-
■映像情報
【LIVE映像】きみさがし /Toi Toi Toi |2026.01.05 PEAK SPOT JOIN vol.3【新体制お披露目】
1月28日(水)18:00公開
YouTube:https://www.youtube.com/@toitoitoi__official
■関連リンク
Toi Toi Toi Official website:https://toitoitoi.asobisystem.com/
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