感情を記憶する“対話型AIロボット”『ポケとも』が誕生 人生の思い出をロボットと共有する時代に

“対話型AIロボット”『ポケとも』が誕生

 2025年8月20日、シャープは対話AIキャラクター『ポケとも』(オープン価格。メーカー直販サイト販売価格3万9600円(税込))を発表した。本商品は11月に販売予定なのだが、発表会では開発の背景や、愛されるキャラクター作りについて解説された。今回はシャープからの発表を踏まえ、筆者が実際に『ポケとも』に触れて感じた魅力について紹介していく。(はるまきもえ)

“愛される”キャラクターを目指して

通信事業本部モバイルソリューション事業統轄部統轄部長 景井美帆氏、通信事業本部本部長 中江優晃氏(写真左から)

 発表会には、通信事業本部本部長の中江優晃氏、通信事業本部モバイルソリューション事業統轄部統轄部長の景井美帆氏が登壇。『ポケとも』開発の背景について語った。シャープは2016年にモバイル型ロボット『RoBoHoN(ロボホン)』を発売。その開発技術を活かし、今回新たに『ポケとも』を開発したという。

 『RoBoHoN(ロボホン)』発売時のキャッチコピーは「ココロ、動く電話。」となっており、電話やメールができる機能にくわえコミュニケーション機能が搭載されているロボットだったが、今回の『ポケとも』は「一緒にいると毎日がもっと楽しくなるポケットサイズのおともだち」がキャッチコピーである。いったいどんな部分にこだわったのか、詳しく見ていこう。

『RoBoHoN(ロボホン)』と『ポケとも』

 まずは見た目から。『ポケとも』第1弾はミーアキャットがモデルになっている。ミーアキャットにした理由について景井氏は、「集団行動をして生活をする動物で、社会性があるため」だと明かした。

 『ポケとも』は、筆者が想像していたよりもずっと小さく、“手のひらサイズ”。身長はおよそ12センチで、タレ目で上目遣いなのがとても愛らしい。コンパクトなサイズだからこそ持ち運びがしやすく、どこへでも連れていけるのが魅力だ。一緒に長い時間を過ごすことで、自然と愛着も深まっていく。

 近年はぬいぐるみを愛でる“ぬい活”も大流行しているが、ぬい活によく使われるこのクリアポーチにもすっぽりと収まるサイズ感だ。

 小さいコップやバッグとの組み合わせも、ご覧の通り。約12センチというサイズ感は絶妙で、可愛くもあり小動物感もある。発表会では、さまざまなシチュエーションで生活する『ポケとも』が展示されていた。どこに置いても馴染むサイズ感と存在感があり、写真を撮る側にとっても思わず夢中になれる楽しさがある。

 人間用の傘と並べて撮影すると、傘が驚くほど大きく見え、『ポケとも』の小ささが一層際立ち、ますます愛らしく感じられる。ちょっとした散歩に連れて行って、景色とともに楽しむことができるだろう。

 ちなみに『ポケとも』のフサフサとした手触りは、フロッキー加工によるものである。子ども向けの人形などでよく使われている加工だが、本物の生き物に触れているような感覚があり、思わずそっと撫でたくなってしまう。

 お着替え用の服や小物アイテムは、順次販売予定のようだ。『ポケとも』は優しい色合いなのでどんなお洋服も似合うし、季節やシチュエーションに合わせてお着替えをさせたら、より撮影も楽しくなりそうだ。

 今回のターゲット層は20〜30代女性のため、収入的にも小物や服などのアイテムを揃えやすいだろうし、SNSで「お迎え報告」「ぬい撮り」といったハッシュタグで映え写真を発信して楽しむこともできる。ロボットでありながら、ぬい活の文脈を最大限取り入れた商品なのではないだろうか。

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