2023.04.26 13:47

分身ロボットという新たな働き方　東京・日本橋の「分身ロボットカフェ」が5月1日リニューアルオープン

文＝リアルサウンドテック編集部

　株式会社オリィ研究所は、「分身ロボットカフェDAWN ver.β」を2023年5月1日にリニューアルオープンする。今回のリニューアルにより体験型の施設へと進化し、入場料を支払うと、食事をしなくても分身ロボットカフェのコンテンツを体験できるようになる。

　「分身ロボットカフェDAWN ver.β」は、外出困難な人が分身ロボット「OriHime」を遠隔操作し接客するカフェで、障害を持っている人や外出ができない人の新たな働き方を研究・開拓することを目的としている。2021年6月のオープン以来2年間で70人以上の外出困難なOriHimeパイロットたちとカフェでの実験を経て、新たな働き方を開拓し、OriHimeでの働き方を導入する企業・自治体も増加している。

　今回のリニューアルでは、従来のカフェ機能を継承しつつ、より幅広い新たな接客サービスを展開し、体験型のサービスへと変更する。具体的には、遠隔受付や料理の配膳、バーカウンター、テレバリスタの新サービス、他にも大学とも連携し、メタバース空間やロボットアームを使った接客に挑戦するなど、食事だけでなく様々なリモート接客や新しい働き方の実験を楽しめる。

　また、OriHimeパイロットが就労を目指す場としても活用していく予定。OriHimeパイロットは新しい働き方を開拓し、様々なリモート接客や新しい働き方の実験を通じて経験を積み、自身のスキルをさらに高めていくことで、企業や自治体などへの就労を目指す。

【主なリニューアル概要】

サービス面の進化
■入場料制へ
入場料制となり、食事を注文せずに、OriHimeパイロット達の接客・案内を体験できる。（入場料が必要ない通常のカフェエリアもある。）

■OriHime-Dによる料理の配膳
OriHime-Dの性能向上によりカフェエリアの稼働エリアを拡大。
また、ドリンクだけでなく、一部の料理もOriHime-Dが配膳する。

■来店の受付も分身ロボットで
　入口を入ってすぐのカウンターの中から受付し、席への案内や注文もロボットが行う。
　通常のカフェ利用でも、最初にOriHime接客を体験できる。

■バーカウンターの営業を開始
　これまでイベントのみで使用してきたバーカウンターの営業を開始。
　バーカウンター席でドリンクやカクテルを楽しめる。

■テレバリスタでのコーヒーが予約なしで体験できるように
従来はテーブルでの飲食とは別枠での予約が必要だったが、予約なしで体験できるように。

※開催日は月・水・土曜日12:00-/14:00-/16:00。

開発・実験面の進化
■カフェの隣にオリィ研究所スタッフが常駐し開発を加速
　オリィ研究所の執務室を1階に設け、オリィ研究所スタッフが常駐する。これまで以上に近い距離でフィードバックの質を高め、開発スピードを加速する。

■外部機関とのコラボレーションも実施
大学や企業とコラボを進め、イベントという形で体験型の様々な実験を予定している。例として、壁面の180インチLEDモニターを使った接客の拡張や、新ロボットによるリモート料理の挑戦、これまでコーヒーを淹れていたテレバリスタでも、川田テクノロジーズとカワダロボティクスとのコラボレーションにより、新たな機能を追加していく。

※テレバリスタは、川田テクノロジーズとカワダロボティクスとの共同開発。

【分身ロボットカフェDAWN ver.β 概要】