透明デザインのヘッドホンと、ドット絵表示が楽しい『Nothing Phone (3)』が日本に上陸

Nothing最新スマホ&ヘッドホン発売

 今年7月にロンドンで発表されたNothingの最新スマートフォン『Phone (3)』と『Headphone (1)』がついに日本でも発売となる。だれもが同じような外観のスマートフォンを持つ今だからこそ、デザインだけではなく使い勝手にも優れたNothingの製品は注目だ。8月20日に東京・原宿で行われた日本向け発表会を取材した。

アルミボディにクリアパーツが美しい『Headphone (1)』

 スマートフォンで音楽や動画を楽しむのに欠かせない存在となるヘッドホンは様々なデザイン・機能のものが販売されてる。Nothingからもこれまでは小型タイプの製品がいくつか販売されてきたが、今回発表となった『Headphone (1)』はBluetoothで接続するオーバーイヤー型のワイヤレスヘッドホンだ。価格は4万円を切る3万9800円。デザインと性能を考えるとコスパが高く、いままでこのタイプのヘッドホンを敬遠した人にも進められる製品だ。

機能から考えると手が出やすい価格設定も大きな魅力
機能から考えると手が出やすい価格設定も大きな魅力

 『Headphone (1)』の最大の特徴は操作性だ。ワイヤレスイヤホンやヘッドホンの操作はメーカーによって様々だが、本体を指先でタップしたり、時にはダブルタップするなど、どのように操作するか悩んでしまうことがないだろうか。特に新しい製品を買った時はその操作を覚えるだけでも大変だ。『Headphone (1)』は操作がわかりやすいようにすべてがボタンになっている。しかもそれぞれのボタンの形も違うので押し間違えもない。

異なる形状のボタンを搭載するので押し間違えもない
異なる形状のボタンを搭載するので押し間違えもない

 なおボタンは音量調整を行うロール型の「ローラー」、曲送りを前後に行うスイッチの「パドル」、任意の機能を割り当てできる「ボタン」を搭載。さらにスライド式の電源ボタンと、スマートフォンとペアリングするための小さなボタンも搭載されている。

 充電はUSB Type-Cケーブルで行う。連続使用時間は80時間で、アクティブノイズキャンセリングをオンにしても35時間と1日以上使うことができる。時間がない時でも5分間の充電で2.4時間利用できるのは便利な機能だ。また3.5mmヘッドホン端子も備えるので、ケーブルでの接続も可能。Bluetooth 5.3対応でデュアルデバイス接続やFast Pair機能、低レイテンシーモードもサポートする。

バッテリー性能にも優れている
バッテリー性能にも優れている

 『Headphone (1)』は音楽再生性能もすぐれている。『Headphone (1)』にはポリウレタン製サスペンションシステム搭載の40mmカスタムダイナミックドライバーを搭載。イギリスのオーディオブランドKEF社と共同開発を行い、同社の高度な音響技術と独自ツールにより歪みを最小限に抑制、アクティブノイズキャンセリングや外音取り込み、空間オーディオなど様々なモードで豊かな音再生を実現する。ハイレゾ、LDAC、USB-Cロスレス再生にも対応。さらに内蔵スペーシャライザーとヘッドトラッキング機能を使い、360°の没入感ある音楽再生体験を提供する。

音楽再生技術では名門オーディオメーカー・KEFとコラボ
音楽再生技術では名門オーディオメーカー・KEFとコラボ

 本体はアルミフレームをNothing製品として初めて採用。一目見てNothingの製品とわかる、透明素材を組み合わせたシースルーデザインを採用している。収縮式アームはスムーズに動きどんな頭の形状にもフィットする。本体カラーは白と黒の2色、『Phone (3)』と同じくミニマルで洗練された印象だ。各社のスマートフォンやPCと接続可能だが、『Phone (3)』と組み合わせて使えばデザインに統一感が生まれ、スタイリッシュなコーディネートも楽しめるだろう。『Headphone (1)』はデザインで選ぶヘッドホンでもあるのだ。

『Headphone (1)』の実機写真
『Headphone (1)』の実機写真

楽天モバイル全店舗で販売される『Phone (3)』

 『Phone (3)』は透明ボディが目を惹くNotihngのフラッグシップスマートフォンだ。チップセットには高性能なクアルコム製のSnapdragon 8s Gen 4を搭載、6.67インチのディスプレイは最大4500ニトと屋外でも視野性の高い高輝度タイプだ。周囲を囲むベゼルは幅を狭くして、92.89%の画面占有率で高い没入感を提供する。価格は12GB+256GBモデルが12万4800円、16GB+512GBモデルが13万9800円。8月20日正午から予約開始、8月28日9時から販売開始する。

10万円を超える高性能なモデルだ
10万円を超える高性能なモデルだ

 この『Phone (3)』はNothingのオンラインストアに加え、楽天モバイルの全店舗で展示・販売が行われる。家電量販店ではNothing専用の展示コーナーを設置するスペースがない場合があるが、楽天モバイルの店舗では『Phone (3)』をじっくり触れるコーナーが設けられる。

楽天モバイル全店舗にNothingコーナーが設置される
楽天モバイル全店舗にNothingコーナーが設置される

 さらに楽天モバイルでは『Phone (3)』を気軽に購入できる48回の分割払いも提供。他社から電話番号を移転するMNPを利用すると、月々1250円からという低価格で購入できるのだ。なお『Phone (3)』は5年間のOSアップデート、7年間のセキュリティーアップデートにも対応しているので、長期分割で購入しても安心して使い続けることができる。

48回払いで気軽に購入可能に
48回払いで気軽に購入可能に

 さて『Phone (3)』の最大の特徴であり、歴代モデルから大きく変わったのが背面の右上に位置する円形のモノクロドットディスプレイ、Glyphマトリックスだ。「光が伝える。光と楽しむ」という通知ライトだが、489個のLEDライトが埋め込まれており動的なグラフィックスの表示も可能だ。通知をプリセットされたアイコンで表示できるほか、写真からアイコンを自作することもできる。

 また背面のGlyphボタンをタップすることで、デジタル時計やストップウォッチ、バッテリー表示などができるほか、ボトル回しやじゃんけんなど簡単なミニゲームも楽しめる。これらは「Glyphトイ」と呼ばれ、開発キットが公開されているので誰もがアプリを開発できる。すでにNothingのコミュニティーが開発したゲームも搭載されている。

背面右上の円形ディスプレイが「Glyphマトリックス」だ
背面右上の円形ディスプレイが「Glyphマトリックス」だ

 AI機能が充実しているのも『Phone (3)』の特徴だ。本体横にあるEssentialキーを押すことでスクリーンショットを撮ったり録音をしたりと日常的にデータを集め、それをAIが集約するEssential スペースを搭載。また現在一部の国で対応しているEssential サーチは本体内部の写真や文章などから自在な検索が可能で、今後AIによるパーソナライズも予定されている。

今後日本でも実装予定のEssentialサーチ
今後日本でも実装予定のEssentialサーチ

 スマートフォンで一番気になるカメラ性能も見ておこう。カメラはフロントを含む4つすべてが5000万画素を搭載しており、あらゆるシーンで美しい写真や動画を撮影できる。特に3倍の望遠カメラはロスレスズーム6倍、最大60倍に対応し、また10cmまで近寄れるテレマクロ撮影も可能だ。超広角カメラも高画質なので暗闇の風景写真や室内の集合写真も画質を気にせず撮影できる。

カメラ性能は他社のフラッグシップモデルに迫る
カメラ性能は他社のフラッグシップモデルに迫る

 『Phone (3)』の性能は極端に抜きんでているところはないものの、チップセット、画面、カメラ、AI性能、いずれも業界のトップクラスと言える。それに加えて特徴的な本体デザインと、LEDライトが楽しめるGlyphマトリクスなど他のスマートフォンにはない大きな特徴も備えている。今使っているスマートフォンに何かしら物足りなさを感じている人は、楽天モバイルの店舗で実機を触ってみるのもいいだろう。Nothingの製品はスマートフォンやヘッドホンに新たな体験を提供してくれるのだ。

『Phone (3)』の実機写真。お洒落デザインもポイント高し
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