ローランド、ホストクラブへの規制強化に持論「本質的なサービス業の根本に戻る」
先日施行された改正風営法。この法改正に“現代ホスト界の帝王”も対応に追われた。
悪質なホストクラブによる色恋営業や売掛金回収を目的とした売春強要が社会問題となる中、接待飲食営業の規制強化に向けて2025年6月28日に施行された改正風営法。それに伴い、ホストクラブの広告などに用いられる「〇億円プレイヤー」「指名数No.1」「〇〇を推せ」といった文言が、客の遊興意欲およびキャスト同士の競争意識を過度に煽る恐れがあるとして規制の対象となった。Xには、規制対象の文言が伏字になったり、マイルドな文言に変更されたりと、様変わりした歓楽街の看板広告を写した写真が投稿されて話題呼んだ。
ホスト業界を襲う激震に、複数のホストクラブを経営するカリスマホストで実業家のローランドも当然、無風ではいられない。
2025年6月27日、公式YouTubeチャンネル「THE ROLAND SHOW」公開の動画では、改正風営法の施行が迫る同月25日に、ローランドが自身の店舗で働くホストに向けて行った緊急会議の様子が紹介された。メディアから注目を集める存在として、これまでもクリーンな経営とコンプライアンス遵守を徹底してきたローランド。今回の法改正を受け、店内のモニターに流れる指名数のナンバーを謳うPVや、ホスト同士の競争を連想させるようなイベントを廃止するとし、また、各自のSNSで売上を喧伝しないよう呼びかけた。その上で「完全に法律に則って、どこを叩いても埃が出ないような営業をしていく」と宣言。「引き続き『こんなにちゃんとやってる店ないよね』と言えるようなコンプライアンスの徹底と法律を守るというところは、改めてしっかりと意識してほしいと思います」と伝えた。この話を聞いたホストたちの反応は様々。中には「ホストクラブとしての楽しみが半減してしまうのではないか」「これからの子(新人)は難しくなる」など複雑な胸中を語るキャストもいた。
緊急会議後にはローランド個人へのインタビューが行われた。ローランドによると、自身も数日前に法改正の内容を知ったという。当初、規制の対象は看板だけとの認識で、もともと店舗の看板にキャスト同士の競争意識助長に繋がるような売上などの数字を記載していなかったことから「そんなに変わらないかな」と見積もっていたとのこと。ところが後日詳細を聞き、ナンバーシステムやSNSの運用に関しても方針変更を余儀なくされることから「営業中の今までの常識が変わるなっていうような改正だったので、そこに関しては正直、戸惑いはありました」と率直な思いを述べた。
とはいえ、業界の未来を悲観しているわけではない。ローランドはこれからのホストは「よりエンターテイナーになっていかなければいけない」と主張する。ホストクラブはこれまで客が推しのホストを応援して輝くする姿を提供していた側面が強かったが、今後は「来たからには楽しませてくださいという、本質的なサービス業の根本に戻る」と予測した。さらに、売上ではなく売り方がフィーチャーされる時代になるとし、これまでも売り方を大事にしてきた自身のセルフプロデュースや経営の哲学を踏まえ、「そこまで経営危機だなとは思っていない。強みに代わるのかなと思っている」と前を向いていた。





















