10周年で進化した『アイマリンプロジェクト++』、VRライブ&新キャストも登場の『ニコニコ超会議』を目撃した

特設ステージとは思えぬ盛り上がり アイマリン&イチカゼロがCGライブなど披露
ここからが本題。「新章アイマリンプロジェクトステージ」前半には、YASUHIRO(康寛)がゲストDJとして登場し、ほぼ全編をリミックスで繋いだパフォーマンスを披露。ハードコアテイストでの「ダイナミック琉球 ~エイサーver.~」や、和モノの雅さにトラップを掛け合わせた「夏色サンセット」などを経て、「ダンシング・クレイジー」「The Boon!」といった、フューチャーベース〜ジャージークラブを織り交ぜつつ、夏の雰囲気を先取りしていく。約20分前後の短尺ながら、展開が練られた選曲でフロアを温めてくれた。
そのまま、ターンテーブル4枚を前にしたイチカゼロによるバーチャルDJが始まると、気づけばアイマリンによるCGライブ映像へとシームレスに繋がれていく。イチカゼロが再び登場し、前述した「Frustration」を歌唱する頃には、特設ステージとは思えぬほどの大盛り上がりに。筆者は内心、“本当に催事の1ブースなんだよな?”と思うくらいのそこそこの音量のデカさにひやひやしていたのだが……『アイマリンプロジェクト』よ。もしや、怖いものなしなのか?
新キャラ発表、新曲&MV公開、ファンクラブ結成と目白押し リアルDJイベント開催も?
ステージ後半には、内田と佐伯が登壇してのトークショーも。ここでは、矢口真里とマヂカルラブリー・村上がMCを担当し、内田が挨拶がてら「昨日は雨だったんですけど、今日はとってもいいお天気で。“海日和”ですね!」と笑顔を輝せると、村上がすかさず「めちゃくちゃ室内ですけどね」と横から指摘を入れるなど、序盤からくすっとさせられる掛け合いが見られた(ちなみに、この日はめちゃくちゃな強風でもあり、海日和どころではなかった)。
とここで、本稿冒頭に記した今後の“コンテンツ展開”に関する詳細がついに明らかに。まずは、小説版に登場する、アイマリンら所属の反体制組織をモチーフとしたコンセプトファンクラブ「自由機甲楽団」の結成を発表。同時に、新キャラクターとしてオルカ(CV:松岡洋平)とイサナ(CV:砂田理子)が登場し、それぞれ楽団員=ファンを指揮する、団長と副団長の役目を任されているという。彼らは今夏より、公式Xアカウント開設や生配信を実施するほか、同時期にはリアルDJイベント開催も予定されているとのこと。
さらに4月28日より、VRChatにて新ワールド:水晶宮がリニューアル開放。あわせて、『アイマリンプロジェクト++』第1弾楽曲として、自由機甲楽団の団歌となる新曲「M.A.D.」も配信開始に。同楽曲は、“Music of Armored Division(=自由機甲楽団の音楽)”の頭文字を取ったヒップホップチューンで、アイマリンとイサナが歌唱を担当。すでにMVも公開されているため、こちらもチェックをいただきたい。
内田彩、後輩ふたりに早くもプレッシャーか 「このプロジェクトの名前、知ってる?」
なんとも目白押しな内容だったが、まだ終わらない。なんと、松岡と砂田がサプライズでステージに登壇。このふたりが、村上から「めちゃくちゃ元気!」と太鼓判を押され、むしろ彼に勝るくらいにガヤを投げ込むほど、とにかくトーク力が物凄かった。たとえば自由機甲楽団について、矢口から「家族経営みたいな感じですか?」と冗談混じりに尋ねられた際には、松岡がファンクラブに加入するだろう団員=ファンの存在を含めてだろう。「みんな家族みたいなものですから!」と、見事に切り返してみせる。
実は本イベント後、内田に加えて、プロジェクトディレクターを務める映像演出家の篠田利隆氏に話を聞く機会があったのだが、松岡と砂田にはオーディション時、歌と演技だけでなく、特別な審査項目として、くじで引いたお題での即興フリートークが設けられていたという。なるほど、今回のステージでの活躍ぶりも頷ける。内田もまた、あまりの大盛況となったステージを振り返って「“このままこういう感じでやっていけるんだろうな”って、今日見えた気がします」と、誇らしげに語ってくれた。内田と佐伯がこれまで育んできたほわっとした空気に、勢いある後輩たちが加わることで、どのような化学反応を見せてくれるのか。
さておき、ここからは余談となるのだが……内田は当初、おそらくはイサナの年齢と勘違いをしてか、砂田をなぜか14歳だと勘違いしていたとのこと(実際のところ、砂田は2000年7月生まれの24歳)。本作は、あの『海物語』から派生したプロジェクトだけに、“コンテンツ的に未成年が関わってよいものか?”と不安を抱えていたそうだが、砂田は成人しているのだからまったく問題ない。本人のかわいらしいビジュアルに反して、「M.A.D.」でヒップホップらしいゴリゴリ要素を追求することもまた無論。
そんな内田の誤解はしばらくして、スタッフ陣との打ち合わせで“あの、砂田さんって……”という自白の後に解消されたらしいが、このエピソードは肝心の砂田本人にまだ知らされていないのだとか。これはもう、読者各位には可能な限り秘密にしておいてもらいたい。いかにも内田らしい珍事件を経て、現在はイサナがMVでブレイクダンスをしていることに「(砂田ちゃんも)やるのー?」などと冗談を言っているようなので、そっとしておこう。
トークショーにまで話を戻そう。イベント終盤のハイライトは「さっきのDJライブで、こんなに“アイマリン”が盛り上がってきたんだなというのをひしひしと感じて」「その先を一緒に見られるのが、これからすごく楽しみです!」という砂田の言葉。これからプロジェクトに参加する目線から、フレッシュな期待感を大いに述べてくれた。
……が、その直前。前述したオルカとイサナの生配信情報を耳にして、内田が「このプロジェクトの名前、知ってる?」「“アイマリン”プロジェクト、なんだけど〜。ふたりでやるの??」と、かわいい後輩たちにプレッシャーを掛け始めた。さらには佐伯を巻き込んで「乗っ取ろう!」と、配信ジャックまで、これまたかわいく、かつ大胆に予告。あのふたりのことだからいつの日か、本当に乱入する日がやってくるのだろう。ひとまずはその日を楽しみにしながら、ひとりの楽団員として『アイマリンプロジェクト++』の展開を追い続けていきたい。





























