2025年のスマホトレンドは「小型」→「超薄型」へ?

2025年のスマホトレンドは「超小型」へ?

 小型のスマートフォンの種類が少なくなる中、各メーカーが開発を進めているのが超薄型のスリムなスマートフォンだ。画面サイズは大きいままに、本体を薄くすることで使い勝手と持ちやすさを両立した薄型スマートフォンは、2025年のトレンド製品になりそうだ。

小型スマホを超える使い勝手のスリムなスマホ『Galaxy S25 Edge』

 小型のiPhone SEを使い続けてきた人にとって、2025年2月に発表された『iPhone 16e』は後継機の登場が無くなったという点でショックな出来事だっただろう。アップルはもはや小型モデルの開発は取りやめ、これからは6インチ以上の画面サイズのiPhoneしか作らないのかもしれない。しかし小型モデルが無くなる一方で、超薄型のiPhoneの登場が噂されている。しかも超薄型スマートフォンはアップル以外のメーカーがすでに製品化を始めているのだ。

 サムスンが1月に発表した『Galaxy S25 Edge』は本体の厚さを従来のスマートフォンよりかなり薄くしたモデルだ。実は詳細なスペックはほとんど公開されておらず、発売日に向けて現在は生産中だという。1月の発表会や3月に海外で行われた展示会でも実機に触ることができず、謎のスマートフォンとしての話題も集めている。

超薄型スマホ『Galaxy S25 Edge』

 なお噂では厚さは現行のスマートフォンよりも薄い6mm以下になると言われている。本体はチタン製のフレームとセラミック製のリアパネルで強度も問題なさそうだ。カメラはメインが2億画素の予定であり、薄いモデルながらも高画質な写真や動画撮影ができる。サムスンのフラッグシップモデルと同じラインの製品なので、本体性能もかなり高いだろう。

強度の高いボディー素材を採用

 ディスプレイのサイズは6.7インチ程度で、現在販売されているスマートフォンとほぼ同じ大きさだ。そのため書面や背面から見ると本体サイズは小さくはない。ところが本体サイズが薄いため重量は100gの半ば程度と軽量であり、片手でも楽に持てる。さらにポケットやカバンの隙間にもすっぽりと納まるし、指先2本で本体をつまんで取り出すのも苦にならないだろう。超薄型スマートフォンは小型のスマートフォンのような感覚で使うことができそうだ。

画面サイズは大きいものの、使い勝手は小型スマホと同等

5.75mmの世界最薄スマホ『SPARK Slim』

 サムスンの製品はまだ誰も触ることができないが、インドなどでスマートフォンを販売するTECNO(テクノ)は3月に5.75mmという薄さの『SPARK Slim』を発表した。モバイル関連の展示会「MWC」で発表されたもので、同社のブースには実機が置いてあり自由に触ることもできた。

5.75mm、驚異の薄さの『SPARK Slim』

 『SPARK Slim』も本体は金属製またはセラミック製の2つのモデルがあり、多少力を掛けたくらいでは曲がらないほど強度を高めている。実は『SPARK Slim』はコンセプトモデルであり、現時点ではこのまま販売するかどうかも決まっていない。しかし展示されいた製品はモックアップではなく実機であり、本体操作も自由に可能だった。

金属やセラミック素材を使い本体の強度を高めている

 『SPARK Slim』を触る前は、ここまで薄いスマートフォンを普段使うのは大丈夫だろうかと強度が心配だった。しかし実際に実物に触れてみると、本体の質感も高くしっかり作られた製品であることがわかった。重量は146gと一般的なスマートフォンよりはるかに軽い。ちなみに『iPhone SE』の2022年モデルは144gなので重さはほぼ同等だ。この厚さと重量で画面サイズが6.78インチあるので、スペックよりも軽く感じられる。

146gとは『iPhone SE』とほぼ変わらぬ重さである

 充電はUSB Type-C端子を使うが、本体の厚さに対して端子の厚さもギリギリだ。今後より薄いスマートフォンが出てきたときは、ワイヤレス充電や特殊なコネクタを使っての充電になるのかもしれない。

コネクタギリギリの厚さ

 カメラを使ってみたが、本体が軽いので長時間の動画も楽に操作できる。また画面サイズは大きいのでプレビューを見るときも不自由はない。超薄型スマートフォンは「大画面」と「軽量」という相反する要求を実現できるソリューションなのだ。

カメラも使いやすい

タフネススマホも薄型化へ

 薄型化の波はタフネスモデルにも広がっている。アマゾンなどでスマートフォンを検索すると、たまに強度を増したタフネス仕上げのスマートフォンが出てこないだろうか。本体の厚みはかなり厚く、重量もある。1万mAhなど超巨大なバッテリーを搭載し、本格的なアウトドアでも利用できるようなモデルだ。

巨大サイズのタフネススマホ

 そんなタフネスモデルの中にも、薄型の製品が出てきている。IIIF150というメーカーの『Air2 Ultra』は、タフネスモデルで世界最薄サイズだという。

IIIF150の最薄タフネススマホ

 本体の厚さは8.55mmで、一般的なスマートフォンならよくあるサイズだ。しかし『Air2 Ultra』はIP68、IPX9K、MIL-STD-810Hに対応し、最大1.2メートルからの落下にも耐えうる強度を持っている。画面は1.1mm厚のコーニングのGorilla Glassで覆われている。

薄型ながらタフな仕様に対応

 カメラは1億800万画素に加え、6400万画素のナイトビジョンカメラと赤外線ライトを搭載。アウトドアのナイトワークにも適した設計だ。またここまで薄く耐久性に優れていれば、普段使いのスマートフォンとしても十分使えるだろう。タフネススマートフォンの薄型化は、一般的なスマートフォンを駆逐してしまう存在になるかもしれないのだ。今から数年後は、このAir2 Ultraですら「本体が厚い」なんて言われるほど、あらゆるスマートフォンの薄型化が進むかもしれない。

ハード仕様なのに普段使いもできる

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