小学生からSNS投稿→20歳で総フォロワー160万人超 折田涼夏が語る“SNS戦略”
ファンからの愛称は、“りょーか”。最大の武器は、“あざとかわいい”笑顔とメイク。SNS総フォロワー数は、なんと約160万人。北海道出身。今年7月に20歳を迎えたばかりの大人気インフルエンサー・折田涼夏が、自身初のスタイルブック『なついろ。』(宝島社)を発売した。
同作には、折田の20歳直前の姿をグラビア写真で多数収録。そのほか、自他共に認める“あざとかわいい”を作るメイク術をはじめ、初挑戦のエッセイや縁ある人物との対談企画など、多角的なアプローチから折田涼夏を知れる1冊となっている。
ABEMAにて放送中の人気恋愛番組『今日、好きになりました。』出演をターニングポイントに、今日の人気を築き上げた彼女。だがその裏には、高校時代から海外のTikTokトレンドを掘り漁ってきたという、インフルエンサーというよりむしろ、経験豊富な“プロデューサー”に聞くようなエピソードもあった。
リアルサウンドでは今回、本人念願だったというスタイルブックの内容はもちろん、彼女が考えるTikTokの運用テクニックや、美容を軸とした今後の活動展望について、たっぷりと語ってもらった。折田涼夏は、ただ一介のインフルエンサーに収まる器じゃない。本稿を読み終える頃には、誰もがそう悟ってしまうことだろう。(一条皓太)
折田涼夏が備える“プロデューサー”視点 海外のTikTokトレンド研究は高校時代から
ーー折田さんは、2021年秋の『今日、好きになりました。朝顔編』出演をターニングポイントとして、SNSを中心に活躍の幅を広げた印象です。それ以前はどのような活動をしていたのでしょう?
折田:最初にSNSに触れたのは、小学3年生のときでした。当時はダンサー志望だったので、家族に内緒で「ミクチャ(MIXCHANNEL)」にダンス動画を投稿していましたね。いまのような芸能活動なんてまったく考えていなかったし、顔出しもしていなかったのですが、投稿動画が次第にバズるようになり、少しずつ気持ちに火がついていったのを覚えています。
ーーデジタルネイティブらしいエピソードですね。それ以降は?
折田:中学1年生の頃から、TikTokに動画を投稿し始めました。ところが、動画の再生回数もフォロワー数もまったく伸びず。それこそ一度は、スマホからアプリ自体を削除したくらいには(笑)。
ーーなんと!
折田:ただ、アカウント自体は残していたので、数カ月後に何気なく開いてみたところ……それまで投稿していたダンス動画にたくさんのいいねが付いていて! たしか、フォロワー数も7000人くらいまで伸びていたのかな。そのとき、「もう、これはSNS活動をするしかない!」と決意して、家族にも小学校時代からの出来事を打ち明けたんです。そこから中学3年生になって、マネジメントの方々にも出会えて、そのままランウェイも歩けて……。高校入学以降はずっと、芸能人になりたい一心で頑張ってきました。
ーーまた急にランウェイを歩きましたね(笑)。
折田:本当にそうですよね(笑)。出演させていただいたのは『超十代 - ULTRA TEENS FES - 2019』だったのですが、いくらTikTokで少しばかり有名になったとはいえ、当時はまだ無名の中学生に変わりなく。本当に貴重な経験をさせてもらえました。
ーーTikTokで80万人以上のフォロワーを抱える折田さん。(2024年9月18日時点)TikTokでの投稿制作時に意識していることはありますか?
折田:動画としての統一感、ですかね。たとえば、撮影場所やそこに入ってくる光の加減。選んだ音源やエフェクトに対して、着ている洋服のトーンや雰囲気が合っているかなども。自室に設置したLEDライトの光を使うときもあれば、自然光で撮影したいときは、朝7時起きでメイクをして、カメラを回すこともありますよ。
ーーお話を聞くところ、インフルエンサーとしてだけでなく、プロデューサー的な感性も冴え渡っていますね。
折田:私自身、かなりこだわりが強いタイプなので、単純に踊っているだけの動画はアップしたくなくて。それこそ、高校時代から海外のTikTokトレンドを研究していて、日本でこれから流行りそうな投稿はチェックするようにしていますね。「韓国で1週間でこのくらい再生回数が回るなら、日本に来る頃には!」なんて分析をするのが、すごく好きなんですよ。
ーーお話があったトレンドの具体例について、解説をお願いできますか。
折田:たとえば、2022年7月頃に流行った、飛んでいる蚊を潰す音源とか。日本よりも先に韓国でバズっていたのですが、私はこの音源を使うとき、編集で蚊の絵文字を登場させて、手でパチンと潰す音が鳴る瞬間、それを消すようにしたんです。そこから日本の方々に“あ、これは蚊を潰す音源なんだ!”と、鳴っている音の意味を理解してもらえて。気づけば、多くのインフルエンサーさんやYouTuberさんも、同じ編集の仕方をしてくださっていました。
ーー折田さん、パイオニアすぎません?(笑)
折田:ありがとうございます(笑)。最終的に、サウジアラビアやパキスタンなど、海外の方々まで届いたようで、本当にお気に入りですね。いまでもプロフィールの最上部にピン留めしているくらい!
ーー最近の投稿からも、お気に入りを教えてほしいです。
折田:7月6日から3日間の投稿が好きです。夏らしい楽曲と涼しげなノースリーブ姿で、現時点で300万回くらい再生されているのかな。(取材時は8月)あと、先ほどお話したこだわり以外にも、フィードスクロールで動画が流れる瞬間、なにかしらのモーションを絶対に入れるよう意識しています。
@ryoka_720 みあちゃんの新作やっばい😭💖🌻
ーーというと?
折田:動画が流れ始めてから3秒以内に動きがないと、すぐにスワイプされてしまうんです。なので、撮り始めは画面に対して顔や身体を近づけておきつつ、カメラが回ったら一気に後ろに移動! この動き、本当によくしています(笑)。
ーーそうした工夫は、小学生時代からのダンス経験があって思いつくものなのでしょうか。
折田:言われてみればたしかに! その点でいうと、既存の流行っている振り付けに対して、自分なりのアレンジを加えられるところでも、過去の経験を活かせているのかもしれません。
ーーなるほど。少し話は変わりますが、折田さんのファンは10代後半〜20代前半の女性が多いと聞きました。ご自身と同世代の方々がいま、どんなトピックに熱中しているのかがとても気になります。
折田:女の子だと、やっぱりメイクや恋愛。かわいく見られる方法とか、特に“垢抜け”にはすごく敏感な子が多いと思います。
ーーどれも折田さんの得意分野ですね。
折田:私といえば、恋愛というイメージを持ってもらえてか、DMによく恋愛相談をいただきますね。多いのは、デートのときの髪型や、使ったほうがいいコスメとか。その都度、「こういうピンクのコスメがあざといよ!」だったり、「髪型は絶対にウェーブとハーフアップ! 男子で嫌いな子はいない!」なんて返事をしています。あ、今日の私の髪型もまったく同じだ(笑)。
ーーそういえば、私の自宅近くで、下校途中の小学生たちがDiorのリップについて議論している場面に遭遇したことがあります。改めて、TikTokがこの世代にもたらした恩恵は本当に大きいなと。もちろん、手放しに肯定できない側面もありますが、情報を得るという側面ではとても生きやすくなった実感があります。
折田:間違いないです。いまは小さな子でもメイクを楽しめるし、TikTokを開けばどんなことだって教えてもらえる。私自身も、本当に便利なツールだと感じています。