「伝説を作れた」島育ちのクリエイターが“故郷でイベント成功”&“収益180万円寄付” 裏側を担当者と語る

けえ【島育ち】が語る 故郷イベントの裏側

 故郷である新潟県佐渡市について発信する動画クリエイター・けえ【島育ち】。

 子どもたちを中心に支持を集めるけえは、佐渡観光交流機構のサポートを受け、2024年3月に『佐渡ヶ島フェス2024』と『けえ【島育ち】と行く!佐渡ヶ島バスツアー』を開催すると、8月にはバスツアー第2弾や東京でオフラインイベントを成功させるなど、その存在感は日に日に増すばかりだ。

 今回、けえがプロデュースを務め、弟・こうたとともに佐渡ヶ島で開催したイベントについて、彼らをサポートしてきた三條侑威氏、一般社団法人 佐渡観光交流機構の宮本直樹氏とウィロビー晃恵氏にインタビューを敢行。YouTubeでの活動や佐渡を盛り上げる思い、イベントの裏話を聞いた。

コンプレックスから始めた動画投稿 視聴者の反応から地方創生を意識するように

ーー改めて、けえさんが動画クリエイターとして活動を始めたきっかけを教えていただけないでしょうか?

けえ

けえ:僕と弟のこうた、兄弟揃って子どもの頃からYouTubeが好きだったことがきっかけです。大学生になったときに、みんなが知っている店を知らなかったり、佐渡には電車がないので、電車の乗り方が分からなかったり、最初はそれを友人に知られるのが嫌で。実は佐渡出身というのがコンプレックスでした。佐渡の子どもたちに同じ思いをしてほしくない、コンプレックスをうまくエンタメに昇華できたら面白いなと思い、大学2年生のときにYouTubeでの活動を始めました。

ーーコンプレックスから始めたYouTubeで、いまでは佐渡の盛り上げに一役買う存在になったなんて感慨深いですね。佐渡を盛り上げようと思ったのには、なにか理由があったのでしょうか。

けえ:最初は島育ちの大学生が面白いことをやったら、それがコンテンツ的にウケるんじゃないかと思ったんです。それがやっていくうちに、佐渡にきてくれた方が「佐渡、良かったよ!」といってくれたり、旅行が理由かは分からないですけど「引きこもりがちだった子が佐渡に行ってからすごくアクティブになった」という話を聞くようになったり。佐渡のお店の方からも「紹介してもらった後にたくさんのお客さんが来るようになった」という話を聞いて、もっと佐渡を盛り上げていこうと思うようになりました。

ーーいまではけえさんと一緒に弟のこうたさんも佐渡を盛り上げていますが、こうたさんはなぜ、けえさんと活動するようになったのでしょう。



こうた

こうた:習いごとや好きなものなど、兄が好きになったものを後から自分が好きになったり、兄の真似をすることが多いんです。YouTubeも相談を聞いているうちに好きになっていって、そのまま一緒にやるようになりました。

けえ:僕の真似をして、僕より成功するんですよ(笑)。僕が大学生で千葉に住んでいたとき、こうたは島を出て新潟市の高校に通っていたんですが、お互い一人暮らしだったのでよく電話をしていて。YouTubeの相談に乗ってもらったり、僕の代名詞「佐渡ヶ島!?サドガシマ……」も通話のなかで生まれたんですよ。

ーー「佐渡ヶ島!?サドガシマ…」がふたりの電話のなかで誕生したなんて驚きです。この1年でチャンネル登録者がすごく増えましたが、きっかけとなった動画はありますか?

けえ:「山手線全30駅で「佐渡おけさ」踊ってみた」という動画は、数字的にはあまり伸びませんでしたが、これをきっかけに佐渡や新潟の方に知ってもらえて、ひとつ山を抜けた感じがしました。そこから「佐渡ヶ島!?サドガシマ…」と叫ぶコントを地道に投稿していたらいまのところまでこられました。お子さんの視聴者が多いので、声を出すコンテンツがウケたのかなと思います。

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