バトルドーム復活に『ファービー』再ブレイクなど……“平成玩具”がいまアツい理由
2024年8月26日、株式会社プレミアムバンダイは発売30周年を記念して、『アメリカンバトルドーム』を再発売した。過去には2024年7月に『ハイパーヨーヨーアクセル』が発売。ほかにも『ベイブレード』や『ファービー』など、20〜30年前に人気となったおもちゃが令和のいま盛り上がりを見せている。今回は、いくつかの事例とともに平成玩具ブームの背景を探っていく。
誤字もそのままにするこだわりぶり
プレミアムバンダイは公式Xにて、『アメリカンバトルドーム』の復活を告知。ポストは1.2万いいね1.1リポストと、大きな反響を呼んだ。(2024年9月現在)「本体色やステッカーデザインなどを含めて、当時の仕様を完全再現しています」とある通り、まさに30年前発売していたモデルの再現となっているようだ。
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📢発売30年記念
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「アメリカンバトルドーム」が復活✨本体色やステッカーデザインなどを含めて、当時の仕様を完全再現しています🌟
当時遊んだ方はもちろん、まだ遊んだことのない方もこの機会にぜひお楽しみください🎵
詳しくはこちら🔽https://t.co/kELtwkFfJB pic.twitter.com/M3H3OdU3jZ
— プレミアムバンダイ 【公式】 (@p_bandai) August 26, 2024
随所にこだわりが散りばめられており、パッケージの男の子は30年成長した姿に変わっている。また、告知に使用されている「EXITING」の誤字もあえて当時のまま使用しているという再現っぷりだ。
そして『アメリカンバトルドーム』といえば“あの”CM。「相手のゴールにシュート!」「超エキサイティーング!」と、ハイテンションなナレーションはネット上でもかなり話題となり、多くの人の記憶に残っているだろう。YouTubeではそのCMも完全再現している。
ゲームのルールは弾を入れないように弾くだけという、これ以上ないシンプルなものだ。だが当時と変わらないアナログな構造だからこそ、あのころの盛り上がりをふたたび体験したいという大人の欲を掻き立てるのだろう。
当時熱中していた世代は、現在30代前後。自身の子どものために購入しつつ、大人同士で懐かしむことのできるアイテムにもなるため、平成玩具はいま再燃してるのではないだろうか。また、最新版へとアップデートされたあのころのおもちゃを、子どもに買う親世代にも需要がある。企業としてもただ懐かしむためだけのものではなく、再度復活させることにはしっかりとメリットがあるのだろう。
止まらないあのころのおもちゃの再登場
2000年代に大流行した『ベイブレード』は、2023年7月に新シリーズ『BEYBLADE X』を販売。ベイブレードシリーズとしては第4世代となる。現在は大会なども開催されており、おもちゃの枠を超えスポーツに近いジャンルのひとつとなっている。
((◎___ハイパーヨーヨー 復活!!____
令和の #ハイパーヨーヨー
「HYPER YOYO ACCEL(ハイパーヨーヨーアクセル)」
ついに解禁!!2024年7月20日(土) 発売!
詳細は
>https://t.co/l7a3Ihv94s#ハイパーヨーヨーアクセル pic.twitter.com/CPWP0zrmvU— ハイパーヨーヨー【公式】 (@hyper_yoyo_info) July 1, 2024
2024年7月には、バンダイから『ハイパーヨーヨーアクセル アクセルオリジン』が販売。本体を投げずに高速回転させることができる新機能「アクセルシステム」を搭載したことで、新たな技にもチャレンジすることができる。公式Xの告知については「懐かしい〜!また流行るんか…?」「流行ったの約30年位前やぞ、懐かしいw」と、懐かしむ声が集まっている。
こうした平成玩具が再燃している理由は、同世代なら確実に共通して盛り上がるコンテンツであることが大きいのではないだろうか。だいたいの子どもが触れてきたであろうコンテンツだからこそ、一緒に盛り上がれるという確信がある。懐かしむ楽しさにくわえて、絶対に盛り上がるという安心感を感じることができるだろう。
また、子どものころ欲しくてもなかなか手に入れることができなくても、大人になったいまなら気軽に買える。この手軽さも、手が出しやすいポイントなのではないだろうか。ちょっとした話題づくりにもなるし、そこまで高価なものではないので“ついで買い”をしてしまう。
現在はおもちゃに限らず、さまざまな領域で平成リバイバルブームが訪れている。これは「いまよりも過去がいい」というわけではなく、懐かしむことによって癒される世代がちょうど大人になったからこそ生まれた流れなのではないだろうか。
このブームが起きているということは、現在流行しているおもちゃも少し先の未来でリバイバルブームが訪れる可能性があるということだ。大人になったいまでも、そんな視点でおもちゃに触れるとまた違った楽しみ方ができるのではないだろうか。