にじさんじ随一のFPS強者、ローレン・イロアス 活動の軌跡から考える「エデン組とプロフェッショナリズム」
計り知れないFPS力で注目を集め続けていった4年間
ローレン・イロアスといえば、やはり卓抜としたゲームスキルの高さが何よりの特徴であろう。特にFPS関係ではにじさんじの中でもトップクラスの実力を持っており、『Overwatch』『Apex Legends』『VALORANT』といったゲームでは、にじさんじ外のVTuber~バーチャルタレントら、さらにストリーマーらを加味しても上位に食い込むレベルである。
デビュー時に「未プレイのFPSはほぼほぼない」と言い切っていたように、デビュー以前からFPSのやりこみは凄まじかったよう。デビュー時には『Overwatch』でTOP500、『Apex Legends』でプレデター、『VALORANT』でイモータルと、時の人気タイトル各種で上位ランクにいたことを語っていた。
2024年7月現在に至るまで、ローレンのランクがそこまで到達してはいないがが、配信上で確かな実力を発揮しているので、それだけのポテンシャルがあることは明白だ。
『Apex Legends』で数チームが入り乱れる乱戦となっている状況、『VALORANT』で敵の出入りを予想して集中しているシーンなどではかなりの確率でキルを取ることが多く、ノリにノッているときの押せ押せムーブは敵としてはかなり辛いようで、「ローレンがつよすぎ!」と対戦相手となった面々・見ていたリスナーがおもわず声に出すほど。
たとえば、にじさんじでは『VALORANT』をつかったカスタムマッチが不定期で行われているが、ローレンが初めて出た際には、チーム分けによってはローレン側のチームが一方的に勝ってしまう流れになってしまい、しかもローレンが単独でキルを稼いでラウンドを取ってしまうほど。
5人のチームゲームである『VALORANT』では1度キルされるとラウンド中は復帰しづらく、人数不利となりやすいゲーム。それゆえ、基本的には複数人での行動を基本として、人数有利状態で敵を倒すのがセオリーなのだが、彼の場合それを単身で打開できてしまうレベルなのだ。
最終試合では「ローレン+ブロンズランク4人」vs「同ゲームをやり慣れているメンバー5人」でマッチし、ここまでしてようやく拮抗状態となったほど。彼の実力がいかに図抜けているかが伝わるはずだ。
2022年5月22日には、ローレンが『AimLabs』で叩き出したスコアが11万点オーバーだったと話題になり、その入れ込みかた・実力の高さが知られるようになった。
『AimLabs』は、FPS及びTPSゲームに必要となるエイム(弾を相手に当てる技術)を鍛えるトレーニングゲームで、FPSの大会ではプロプレイヤーたちが試合直前にウォームアップとしてプレイする姿が映し出されることもある。その影響もあって同作をプレイするプレイヤーは多く、人気を集めるトレーニングゲームだ。
同作のスコアは、命中した数だけではなく、当てるまでにかかった時間、1秒間の命中数、命中率などを総計にして換算されるため、いきなりプレイしてハイスコアを出すのはなかなか難しい。一概に得点のみでFPSの腕前を語ることはできないが、その高いスコアに加えて高精度・スピード感が段違いであるというのが伝わってくる。
努力します。 pic.twitter.com/MgKjpTywHY
— ローレン・イロアス (@Lauren_iroas) May 2, 2022
これほどの実力を持ったローレンだが、これまでさまざまな大規模な大会・企画に出場しているものの、じつは優勝からは縁遠い人物でもある。『VTuber最協決定戦』『Crazy Raccoon Cup』などにたびたび出場してきたが、上位に食い込みつつも惜しくも優勝を逃してきている。
8月24日に開催される予定の『VTuber最協決定戦 ver.APEX LEGENDS Season6』にも出場が決まり、おなじにじさんじの不破湊・イブラヒムとチームを結成すると発表された。
不破は『Crazy Raccoon Cup』で、イブラヒムは『VTuber最協決定戦』でそれぞれ優勝した経験を持つ。先輩2人の胸を借りつつ、自身のプライドにかけて、なにより歓喜の瞬間を待つファンのためにも優勝に向けて死力を尽くすはずだ。