大躍進の理由は「平成顔」? 元・モー娘。田中れいながTikTokで大バズりした理由を紐解く
元・モーニング娘。の田中れいながいま、TikTokで人気を博しているのはご存知だろうか。かつて国民的アイドルのメンバーとして人気を得ていた田中が、なぜTikTokでバズっているのか。今回は田中のこれまでの活躍を振り返りながら、TikTokでの人気の理由を考察する。
田中は2003年にモーニング娘。の第6期メンバーとして加入すると、たびたびセンターやメインボーカルに抜擢され、グループをリードする存在に。10年間トップアイドルとして活躍したのち、2013年5月にグループを卒業すると、その後はモー娘。時代に結成したガールズバンド「 LoVendoЯ(読み:ラベンダー)」でボーカルおよびリーダーを務め、メジャーデビューを飾ったほか、ミュージカルにも出演するなど幅広く活動してきた。
そんな田中がTikTokで動画を投稿しはじめたのは2018年12月のこと。Xで「TikTokやってみました!アラサーのTikTokやばー」とTikTokへの挑戦を明かすと、その後は多くの新規ファンを獲得。2024年7月8日にはSNSを通じてフォロワー数が50万人を突破したことを報告した。
SHOWROOMで言いましたが
TikTokやってみました!
アラサーのTikTokやばー。とか言って
初投稿は 鈴木ふみ奈ちゃんと( *´艸`)
フォローしてね田中れいな 公式 さんの動画をチェックして! #TikTok https://t.co/F2jPqgJoRE
— 田中れいな 公式 (@ganbareina11) December 13, 2018
田中のTikTokはなぜ好調なのか。人気の動画をみてみると、「平成顔」「平成感」がひとつのキーワードになっていることが読み取れる。田中の動画に書き込まれるコメントには、現在の流行とは異なる細いつり眉や髪型に言及するものが多く、いまでも“平成ギャル”を貫く田中に好印象を抱くフォロワーが多いことがわかる。昨今、巷では「平成ギャル」をはじめ、ルーズソックスやへそ出しルックといった「Y2Kファッション」の人気が再熱しており、そういった社会的背景が、田中がいま再び注目を集める理由のひとつになっていると感じられる。
しかし田中のTikTokが好調な理由はそれだけではない。直近の田中の動画には「魔性の女A」やTVアニメ『しかのこのこのここしたんたん』(TOKYO MXほか)のオープニングテーマ「シカ色デイズ」など、まさにいまTikTokで人気となっている曲が使用されていることも、多くのユーザーに田中のコンテンツが届いている理由と考えられる。
@re_na1111 この音源は こんな感じで合っとーお?笑 ダンスもないけん 手持ち無沙汰みたいになった🤣 #田中れいな #しかのこのこのここしたんたん ♬ シカ色デイズ (イントロ耐久60秒バージョン) - 鹿乃子のこ (CV.潘めぐみ) & 虎視虎子 (CV.藤田 咲) & 虎視餡子 (CV.田辺留依) & 馬車芽めめ (CV.和泉風花)
さらに昨年大ヒットしたTVアニメ『【推しの子】』の主題歌であるYOASOBIの「アイドル」を、同作品の主人公・星野アイのコスプレで披露した動画も、田中のTikTok人気を語るうえでは外せないコンテンツのひとつ。原作そのままのビジュアルでフォロワーを圧倒した田中には、歌詞になぞらえた「完璧で究極のアイドル」というコメントが多数寄せられるなど、大きな反響を集めたのだ。
@re_na1111 ライブ無事に終わりましたぁ👏🏻🐰✴︎👏🏼🐰 もしTikTokで知って来てくれた方おったとしたらありがとう♡♡ とっても楽しかったです ...♪*゚ よくコメントに『アイちゃんだ!』って書いてあるの見るけん、このフィルターやってみたけど、どーお…?😂 #推しの子 #星野アイ #田中れいな #アイドル ♬ アイドル - YOASOBI
コメント欄に「かわいい」の文字が並び、いまや往年のファンから若年層まで、幅広い層に愛される田中だが、意外にも若者世代に認知されたきっかけは、田中が出演する「米唐番」と「脱臭炭」のCMだったよう。CMで見かけた田中を「あの人は誰だ」とネットやSNSで検索し、TikTokに辿り着いたフォロワーもおり、そういったフォロワーは田中がモー娘。のメンバーであったこと、30代であることを知らないというケースもあることがうかがえる。
モー娘。を卒業してから11年という長い年月が流れてもなお、現役当時と変わらないビジュアルをキープする田中。不老の田中には「時間が仕事してない」といった意見もあるほどだが、スーパーアイドル・田中れいなのTikTokでの大躍進は、自身の信念を貫くマインドと、最新トレンドをキャッチし、自身のコンテンツに落とし込む能力の高さにあり理由がありそうだ。