『バチェラー』に『花束オオカミ』、『あいの里』……今年話題の恋愛番組を振り返る

 また、今年流行した恋愛番組の共通点として挙げられるのが、“人間ドラマ”の美しさ。『バチェラー5』が女性同士の連帯に焦点が当てられていたように、35歳以上の男女が田舎の古民家で共同生活を送りながらパートナー探しに挑む『あいの里』(Netflix)も、恋愛の裏で巻き起こる人間関係に面白みを見出す視聴者が多かった。恋愛番組でありながら、「誰と誰がくっつくの?」よりも、メンバー同士が将来について真剣に語る場面や、ときには喧嘩をしたりして絆を深めていく部分がエンターテインメントを生み出している。こういった流れは、『テラスハウス』(フジテレビ系)からきたものだろうか。

 そして、かつて恋人だった5組の元カップルが約1ヶ月のホカンスを通して、過去の恋と新たな出会いの間で揺れ動く姿に迫る『ラブトランジット』(Amazon Prime Video)や、悩める8組のカップルが合意のもと一時的に交際関係を解消して“公認浮気”をする様子を追う『隣の恋は青く見える4』(ABEMA)など刺激的なテーマの恋愛番組も人気を集めていた。

 12月12日からは、海に囲まれた孤島に集まった独身の男女が真実の愛を求めて共同生活を送る『脱出おひとり島 シーズン3』(Netflix)が配信スタート。16日からは、真実の愛を見つけるラブキャッチャーと、賞金500万円を狙うマネーキャッチャーに分かれて恋愛ゲームを行う『LOVE CATCHER Japan』(ABEMA)がスタートする。こちらは、『オオカミ』シリーズと同じく考察がマストになってくる視聴者参加型番組。年末も、“恋リア”づくしになりそうだ。

令和の恋愛リアリティーショー に「ロマンス」が求められるわけ 炎上沙汰に疲れた視聴者の“心の穴”を埋める『オオカミ』の革新

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