YouTubeの新機能「コース」は、教育系YouTuberと“動画で学ぶ”人たちの追い風となるか
YouTubeは2023年10月3日、「コース」という新しい収益化機能の提供を開始した。一部のYouTuberの追い風になると考えられているこのコース機能は、いったいどのような機能なのか。今回は、コース機能とYouTuberへの影響を考察してみたい。
新機能「コース」とは、YouTubeに学習系コンテンツを投稿しているクリエイターに向けた機能である。2022年9月にYouTubeのオフィシャルブログで初めて発表され、今月3日に提供が開始された。コース機能を使うことで、クリエイターは再生リスト化した知識やスキルなどを教える学習系コンテンツを無料、または有料で配信できる。クリエイターによっては、コースコンテンツにダウンロード可能なファイルも添付できるというものだ。
(参照:https://blog.youtube/news-and-events/the-next-chapter-for-learning-on-youtube/)
現時点で提供されているコース機能はベータ版であり、利用できるのは一部のクリエイターのみ。YouTube側は順次対象国と地域、参加クリエイターを増やしていくとしているが、英語学習コンテンツを制作する「Kevin's English Room」チャンネルでは、すでにコース動画の投稿を開始。『英語の疑問シリーズ』と『英語の発音練習シリーズ』が公開されているのが確認できる。さらに教育系YouTuberのヨビノリが運営する『予備校のノリで学ぶ「大学の数学・物理」』チャンネルでは、高校生向けの数学コンテンツをコース機能を通して投稿。動画の概要欄から問題が記載されたPDFがダウンロードできるようになっている(10月14日時点)。
Kevin's English Roomとヨビノリのコース動画は無料で視聴できるものだが、視聴者が有料コースを購入する場合には、18歳以上であること、パソコンまたは Android デバイスで購入することなど制限がある。コース購入後は、YouTubeを利用できるすべてのデバイスで、広告なしでコース動画を視聴できるそうだが、このコース機能はただ視聴するだけで終わりではない。YouTubeは2022年9月にオフィシャルブログで、コースコンテンツ視聴後には視聴者が理解度をチェックできるよう、チャンネル内の「コニュニティ」タブに「クイズ」機能を実装予定であることを明かしており、今後もますます便利な機能が登場することが期待されている。