にじさんじ・西園チグサは“不屈の明るさ”で突き進む パッションあふれる快活さで、弱みすらも力に変えて
現在のVTuberシーンにおけるトップランナーの一つであるにじさんじ。そのなかにおいてもタレントの活躍する分野は日々拡がっている。
メインとなる生配信に加え、事務所が主導する企画への参加や監修、主に一人ひとりのライバーが主導となって進む歌ってみたなどの動画のほか、ここ数年ほどはエンターテインメントのフィールドでアーティストとして日の目を見る者も増加してきた。
育成プロジェクトである「バーチャル・タレント・アカデミー(VTA)」からも新規ライバーがデビューし始めており、現在約150名のメンバーが所属・活動しているにじさんじ。その層の厚さで今後も大きな影響を与えるだろう。
2020年8月6日、にじさんじから新たに5人のメンバーが一気にデビューすることになった。「世怜音(せれいね)女学院演劇同好会」という同期組で、それぞれイメージカラーに赤、青、緑、黄、ピンクという色をもつ5人組ということもあり、先輩やファンからは「まるで戦隊モノみたい」とも言われるなど、インパクトは十分だった。
現在活動しているメンバーは4人、そのなかから最初に記していくのが青色のイメージカラーを持つ女性ライバー・西園チグサだ。
8月10日にYouTubeで初配信をおこない、現在まで活動を続けている彼女だが、その明るくパッションにあふれた言動で多くのにじさんじファンからよく知られた存在だ。
青色のショートカット、パカっと開いた口から薄っすらとのぞく八重歯、大きな緋色の瞳。なにより「女らしくないよねぇ?」と自虐してしまうほどに、大声で派手な笑い声で配信を盛り上げる、いずれも彼女の無邪気さや活気さを一層引き立てている。
喜怒哀楽豊かに周囲をつなぐモチベーター
多くの人と交流がしたいという彼女自身の活動指針もあってか、西園チグサはにじさんじ公式企画・自身が得意とするFPS関係のカジュアル大会に積極的に参加しており、にじさんじをあまり追っていないVTuber好き/ストリーマーファンでもその名前を見かけたことがあるかもしれない。
配信上でみせる明るいムードからもわかるように、コミュニケーション力がとても高く、初対面の相手でも積極的に話しかけ、気がつけば交友関係の中心となっていることもしばしば。
本人いわく「韓国ドラマを子供の頃に見ていたら覚えてしまった」という韓国語を操り、ニュージーランドなどへ留学・英語習得に励んでいたこともあり、簡単な英語であれば喋ることもできるとのこと。
そんな語学力とゲーム力を活かし、韓国籍のFPSプレイヤーと共にプレイする際には、「日本語と韓国語との同時通訳をしながらFPSをプレイする」など脳みそをフル回転させていく。切羽詰まった忙しい場面であってもしっかり通訳をおこなえるだけの語学力は、同じチームメイトや対戦相手からも称賛されるほどだ。
そんな彼女が3Dの世界に飛び出すと、さらにパッション溢れる姿を見せてくる。ゲームをプレイしている際にはジタバタと手足を動かし、小柄な体を体いっぱいにして歌い踊り、荒廃した街のなかではしゃぎまわってみたりと、さまざまな場面・形で彼女の内面が垣間見える。
喜びの感情だけでなく、怒りや悲しみなど喜怒哀楽の起伏が非常に豊かであり、配信中に涙を流して悲しむこともしばしば。
普段配信で使っているLive2Dのヴィジュアルも、彼女の感情をうまく表現してくれるだけでなく、体の向き・瞳の動き・まばたきの動きなどにも彼女らしさがきちんと表れている。