音声市場版のYouTubeやTikTokを目指す 「Spoon」ジャパンカントリーマネージャーが語る“展望”
Spoon Radioが運営する音声ライブ配信プラットフォーム「Spoon」が熱い。韓国を筆頭に、日本、アメリカ、中東など幅広い国や地域で展開し、熱量の高いコミュニティが生まれる。音声コンテンツ需要が高まっているこの時代に、「Spoon」をはじめ音声配信はどのような未来に向かっていくのか。
今回は、「Spoon」ジャパンカントリーマネージャーの川村絵美香氏に、「Spoon」を通して見る日本と海外の音声配信市場を取り巻く違いから、音声配信市場のマネタイズについてまで、話を聞いた。
「Spoon」が音声配信に挑戦するきっかけに
――川村さんは韓国留学をきっかけに「Spoon」に入社したそうですね。現在はSpoon Radioジャパンカントリーマネージャーを務められていますが、実際にどのような業務を行なっているのでしょうか?
川村絵美香(以下、川村):「Spoon」自体が韓国から始まったサービスなので、どう工夫したら日本で愛されるのかを考えています。KPI管理はもちろん、日本のユーザー目線での課題発見や、そこに対する問題提起、日本企業とのパートナーシップ提携を進めることが主な業務です。加えて、韓国本社と日本との橋渡し的な役割もしております。
――たくさんの音声配信プラットフォームがあるなかで、「Spoon」はどんな強みや特徴を持っていますか。
川村:リアルタイムでコミュニケーションがとれる「LIVE」、録音されていて何回でも聞ける「CAST」、10〜20秒の短い音声でコミュニケーションをする「TALK」の3つの機能がひとつのサービスにまとまっているところが、他にはない「Spoon」だけの魅力だと思っています。機能面では音質にかなり力を入れているので、ユーザーの皆様にもそこを褒めていただいています。
――音質に力を入れているという話ですが、「Spoon」では、「ASMR配信」や、ユーザーが「TALK」機能を通じて、「日常の声」や「心の声」を投稿するなどが盛り上がっていますね。
川村:たしかに「Spoon」では音質に重きをおいたコンテンツが多いと思います。やはりユーザーのなかには、クリエイティブとして音声コンテンツを世に出すときに、音質が悪いことで世界観を表現できないという方も多いものですから。
――一言音声を投稿できる「TALK」機能もユニークですよね。この機能があるからこそ、ユーザーから支持されていると感じました。
川村:リアルタイムにライブ配信する「LIVE」機能や、クオリティの高いコンテンツが多い「CAST」機能に負担を感じる方でも、「TALK」機能ならパッと録音ができます。ひとまず試してみることができるので、音声配信に挑戦するきっかけになっていますね。