「世界で一番新しい言葉を探している辞典」 Xで話題の「SNSことば辞典」にはオタクの熱量が詰まっている

オタクのバイブル「SNSことば辞典」が話題

 現在、SNSでは日々新しい言葉が生まれ続けている。そんななか、X(旧Twitter)で話題となっている「SNSことば辞典」をご存じだろうか?

 SNSことば辞典とは、SNSで見つけた新語や表現を集めて掲載しているアカウントだ。現在のフォロワー数は10367人(2023年8月25日時点)と、非常にバラエティ豊かでクスッと笑える投稿が話題を呼んでいる。実はこのアカウントを運営しているのは、人気を博した「いい人すぎるよ展」を開催したkakeru社。今回はユーモアあふれるコンテンツを日々世に届けているkakeru社運営アカウント「SNSことば辞典」が話題になっている理由について、考察してみる。

 このアカウントの投稿では、「Xでオタクが使いがちな言葉」が多く取り上げられている。2022年10月のイーロンマスク氏によるXの買収が契機となり、X離れが加速しているということが話題となった。しかし、いまでも日本におけるXの立ち位置は揺らいでいない。

 上記のイーロン・マスク氏が投稿した「Xの利用時間」とみられるデータによると、日本のXの利用時間は1位。世界でも群を抜いてXを愛する国なのだ。そもそもXの特徴は140文字以内という文字数制限とリアルタイム感。そして、Repost等の機能による拡散力の高さだろう。このような特徴を持っていることから、ドラマやアニメを見ながら感想をつぶやいたり、新曲のMVが公開された際に興奮を分かち合ったりする場として使われている。つまり、数あるSNSのなかでもXが "オタク”との相性が良かったことにより、「SNSことば辞典」は多くの人に広まったのだと推測する。では、実際に「SNS言葉辞典」で紹介されている言葉を見てみよう。

 やはり、オタクはユーモアあふれる言葉で推しを形容しようとするのだな……ということがよくわかる。辞典に載っている言葉はどれもクスッと笑えるものばかりなので、ぜひ皆さんのお気に入りを見つけてほしい。また「SNSことば辞典」のアカウントを運営しているのは、店員が友達として接客する「友達がやってるカフェ/バー」や、身の回りの「いい人」を切り取った「いい人すぎるよ展」を手掛けたkakeru社。「SNSで日々生まれる新語を辞書にしてしまおう!」という発想は、やはり時代の最先端を行くユニークなイベントを開催しているkakeru社だからこそできたことだろう。同社の明円卓は「SNSことば辞典」 のほかにも「友達がやってるカフェ/バー」「やだなー展」などを手掛けるクリエイティブディレクターだ。この辞典を作成する前のアイデア段階で、下記のようにつぶやいている。

 自身の収集癖が高じて、実際に辞典を作成してしまうのも見事だが、多くの人を興味関心を惹き付ける抜群のセンスがそれを可能にしているのだろう。

 ここまで「SNS言葉辞典」について、Twitterとオタクの関係性を踏まえて考察してきた。みなさんも推しや好きなものについて語る際は「SNS言葉辞典」を見てみてはいかがだろうか。きっと、ピッタリの言葉が見つかるはずだ。

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