「『負け＝死』だと思ってました」　武尊、パリでの復帰戦前の公開練習で“無敗のプレッシャー”からの解放を明かす

　6月24日にフランス・パリ、ゼニスアリーナで開催される『Impact in Paris』で待望の復帰戦が予定されている武尊が、目黒区・祐天寺のジム「ALONZA　FITNESS&KICKBOXING」にて公開練習を行った。

　試合まであと3週間ほどのタイミングとなり、その仕上がりに注目が集まるが、A BATHING　APEとブルズがコラボしたタンクトップを着用した武尊は落ちついた雰囲気。

　入念なストレッチから、まずはシャドーを披露すると、リズミカルな息遣いと、鋭い拳が空気を切り裂く音がジム内に響いていく。

　そしてミット打ちでは、的確なパンチやローキックに加え、大技のバックスピンキックが何度も炸裂。

　最後のスパーリングは、7月17日に行われるK-1両国国技館大会に出場が決まっている晃貴を相手に、実戦さながらの緊張感のある攻防を展開した。

　練習後の囲み取材で、まずは現在のコンディションを聞かれると、「いま1番疲労が溜まってる時期ではあるんですけど、それだけ追い込めてるのは、すごい順調ということですね」と練習の充実度を語る。

　そして、ミット打ちで見せたバックスピンキックについて指摘されると、「もともと空手をやってたんで、その蹴りを出しました。それと、『タイガーマスク」を襲名したので……」と、先日、7代目タイガーマスクを受け継いだことをきっかけに、佐山聡の初代タイガーマスクにインスパイアされた「ローリングソバット」を意識したとコメント。

　「昨日の夜もタイガーマスクの映像をちょっと観ました。佐山さんは実戦で使えるような動きを意識していたので、この攻撃が使えるんじゃないかなと。バックスピンは空手をやっていた時に使っていて得意だったし、それと融合させて使えるかなと思ってます」と、四次元殺法の実戦投入を示唆した。

　そして、ボクシング練習に力をいれていることについて、「アメリカでもボクシングジムに稽古に行かせてもらってます。僕はいままで独自のパンチの打ち方をやってたんで、倒せてはいたけど、自分がケガしちゃったりとかも結構多かったんで、そういう部分を直してますね」と語り、「もうこの時期は、試合前にやっている追い込み練習をそのままやってます」とギアを上げた。

　いままでの試合が100だとしたら、今はどのくらい？　との質問には「最近の試合は減量がありましたけど、今回は61キロ契約。体のパワーの部分で言ったら、もう今までの100はもうとっくに超えて、120ぐらいまで上がってるんじゃないかなってのはありますね。ただ、試合当日になると体重差というのは絶対出てくると思うんで、そこの部分は頑張らないといけないですね」と身を引き締め、さらに「手術した右膝も、もう問題なく蹴れます」と宣言した。