「ヨドバシakiba」に何故ユニクロ出店? 家電やサブカルとの融合で新境地開拓を目指す
“日本屈指の電気街”の呼び声が高い秋葉原は、サブカルチャーやポップカルチャーの聖地としても知られている。ゲーム、アニメ、マンガ、ホビー、アイドルなど、さまざまなジャンルが交錯し、この地ならではの「アキバカルチャー」が形成されていることから、国内外問わず多くの来街者で賑わっている。最近はインバウンドも復調してきており、秋葉原の街中には訪日外国人の姿を目にする機会も増えてきた。
そんななか、秋葉原駅前にある複合商業施設「ヨドバシAkiba」内に、アキバ史上最大の約430坪の売場面積を誇る「ユニクロ ヨドバシAkiba店」がオープンした。「さぁ、ゲンキ街へ。」のキャッチコピーを掲げる同店は、ユニクロの提案するLifeWearで秋葉原の街で働く、遊ぶ、暮らすといったさまざまなライフスタイルを送る人々を“ゲンキ”にすると言うコンセプトのもと、店舗運営していくそうだ。衣料品だけでなく「ヨドバシakiba」とのコラボ展示などもあるとのことで、テック系でも気になる店舗となっているので、概要をご紹介したい。
コーデと生活家電の組み合わせやインバウンドを見据えた取り組み
まず、店内を歩いていると、アキバ特有のアニメやマンガ文化が盛んなことに合わせ、「吹き出し」を意識したPOPが所々で見られた。また、ヨドバシカメラの店舗との親和性を高めるため、多様なライフスタイルのシーンに合わせたコーディネートと、生活家電などと組み合わせを提案する売場づくりも目を引く。生活家電が実際に販売されている階数も表示されていることから、買い物のしやすさや回遊性を意識した試みになっていると感じた。
さらに、「ユニクロ ヨドバシAkiba店」では、年間を通してヒートテックの商品を豊富に取り揃えているという。これは他店にはない取り組みで、インバウンド需要を見据え、さまざまなニーズを満たすためにラインナップを常に充実させているとのこと。
通常のユニクロ店舗では取り扱いのない大きなサイズのパンツも、ユニクロ ヨドバシAkiba店では店頭に商品を置いており、「実際のサイズを確認して試着したい」、「オンライン注文ではなく、すぐに欲しい」といった需要に応えていくそうだ。
そのほか、インバウンドを想定した取り組みとして、免税販売にも対応できるよう、通常の店舗よりも有人レジを多く構えるという。
秋葉原ゆかりの企業とコラボしたUTme!が作れる
そして、今回オープンする「ユニクロ ヨドバシAkiba店」の大きな特徴と言えるのが、のUTme!コーナーだ。定番のお菓子としてロングセラーを誇る「チロルチョコ」や完成品フィギュアの統一ブランド「魂ネイションズ」、ファスナー業界で世界トップシェアを占める「YKK」など、秋葉原に縁のある企業のデザインが、UTme!スタンプとして楽しめ、オリジナルのTシャツやトートバッグが作れる。
秋葉原でしか買えないオリジナルデザインのUTme!は、まさに一見の価値ありと言えるだろう。
アキバらしさを体現したUT商品も充実
加えて、人気アニメやゲームとコラボしたUTの商品ラインナップも豊富に展開されている。『スプラトゥーン3』や『進撃の巨人』などの話題作を中心に、アキバらしさを体現した品揃えが印象的だった。
「ユニクロ ヨドバシAkiba店」の開業に際し、株式会社ファーストリテイリング コーポレート広報部の謝氏は次のようにコメントする。
「今回、ヨドバシAkibaのテナント物件のタイミングとご縁をいただき、秋葉原の駅直結という好立地の店舗をオープンすることができた。年中、当社のコア商品『ヒートテック』を手に取り、購買可能なのは強みになるのではと考えている。また、朝の9時半から夜の22時までという、都心では珍しい営業時間の長い店舗になっているので利便性も高い。ぜひ、秋葉原史上最大の大型店に足を運んでいただきたい」(謝氏)
また、カウンターパートナーとなる『ヨドバシakiba』を代表してヨドバシカメラ社長室長 兼 広報担当の高本氏よりもコメントを頂戴した。
「今回、ユニクロ様の店内では、ヨドバシカメラで取扱いしているカメラやイヤホン、スマホケースなどの商品をファッションとして衣類に組み合わせた展開や、ユニクロ様のオリジナルデザインのTシャツをつくる「UTme!」企画にて、ヨドバシカメラのイメージキャラクター『ヨドバシくん』のロゴを使用したTシャツやバッグの販売を行うなど、ヨドバシAkiba店ならではの企画が数多く取り揃えられております。ユニクロ様のご出店により、これまで以上に幅広い年代のお客様のニーズにお応えできるようになり、ご来店いただくお客様の一層のご満足に繋がると考えております。今後、ヨドバシカメラでもお客様に喜んでいただける売場作りに一層努めて参ります」(高本氏)
別ジャンルの両者がコラボする事で、ユーザーが服とあわせるヘッドホンを想定したり、また逆にヘッドホンからどんな装いにしようかなど想定できるのが嬉しい仕掛け。かつては電気街として活況を帯び、時代とともに多種多様なカルチャーを受容してきた街・秋葉原。この街を行き交う人々にとって、またひとつ新たな注目スポットが誕生したのではないだろうか。
◎参考情報
https://www.uniqlo.com/
http://www.yodobashi-akiba.com/
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