原作と現実が交差して生み出した“特別な一日” TINGS、HY:RAIN、螢らが集結した『シャインポスト』ライブイベントレポート

『シャインポスト』ライブレポート

 3月11日、東京・中野サンプラザホールで、『シャインポスト』の3回目のライブイベント『シャインポストTINGS LIVE JOURNEY ep.02 “Re-Live” with HY:RAIN & HOTARU』が開催された。TINGSに加え、TINGSメンバーが憧れる絶対的スター“螢”、TINGSのライバルユニットの“HY:RAIN”も登場。アニメのストーリーを振り返る形でぞれぞれの楽曲を歌った。3度目にして初の声出しOKなライブとあって、ファンは手拍子やペンライトを振るだけでなく、かけ声や合いの手を一緒に歌い、出演者の名前を呼ぶなどしてアイドルたちを応援した。

大橋彩香(螢役)

 「さあ輝こう!」というセリフと共に、トップバッターとして登場したのは、螢役の大橋彩香。アニメ第1話の挿入歌「Sweet Surrender」を爽快に歌い上げると、会場はピンクのペンライトで埋め尽くされる。まさに第1話、螢のライブシーンが目の前で再現されたかたちだ。

 続いてTINGSの5人が登場。客席に向けて一人ずつスポットライトの下でポーズをとるメンバー。アニメのOPテーマである「ワンダー・スターター」が流れ始めると、観客のクラップが会場に響く。1曲目のパフォーマンスを終えると、間髪入れずオシャレなサウンドと共に、第2話挿入歌「TOKYO WATASHI COLLECTION」を熱唱。ライブでは初披露の楽曲とのことで、口元に手を当てたりお尻をフリフリしたりするキュートな振り付けが可愛い。明るく華やかな彼女たちの魅力が、ハジけたパフォーマンスの端々からあふれていた。

TINGS(左から長谷川里桃、蟹沢萌子、鈴代紗弓、夏吉ゆうこ、中川梨花)
鈴代紗弓(青天国春役)

 そしてMCでは、やはり声出しOKのライブということに嬉しそうな表情を見せた。「盛り上がってるか!」と呼びかけ、客席から「オー!」と声が返って来ると、青天国春役の鈴代紗弓が「これはたまらん!」と思わず笑みをこぼした。観客の声の大きさに驚きつつも「こんなに元気なみなさんの声を聴けるライブは初めてです」と嬉しそうな聖舞理王役の夏吉ゆうこ。祇園寺雪音役の長谷川里桃は、ペンライトの光と声に包まれた会場を見渡して「これがTINGSちゃんたちが観ていた情景なんだね」と、どこか感無量といった雰囲気だ。しかしライブはまだまだ始まったばかり。伊藤紅葉役の中川梨花が、「声出しできない時から応援してくれている皆さん、今日は思い切り声を出していきましょう!」と客席に呼びかけ、玉城杏夏役の蟹沢萌子も、「みんなのペンライトのまぶしさに負けないぐらい輝いていくからね!」と意気込んだ。

夏吉ゆうこ(聖舞理王役)

 続いて披露されたのは、玉城がセンターを務め、テクノサウンドが印象的な第4話EDテーマ「一歩前ノセカイ」。歌詞に合わせてピストルのポーズや間奏で投げキッスを飛ばされると、これには観客も大興奮。

 第6話EDテーマで、理王がセンターのバラード曲「Yellow Rose」では、理王が緊張してなかなか歌い出せずにいるアニメのシーンが映し出され、ビジョンの理王に向かって客席から「頑張れ〜!」と声援が飛んだ。みんなの声を力に、スタンドマイクを握りしめてエモーショナルに歌い上げた理王。4人のコーラスからも、メンバーを思う愛があふれていた。

 中盤はTINGS、螢、HY:RAINで、アニメの思い出を語るトークコーナーを展開。企画の内容は、TINGSとHY:RAINのメンバーが「これはシャインポストだ!」と思うアニメのシーンを発表し、大橋が判定をするというもの。「シャインポストじゃないシーンを出した人には切腹してもらいます」との大橋の一言に、ステージ上は一気に“ガチ”なムードに。トップバッターは、HY:RAINの苗川柔役の香里有佐が、TINGSの3人がチケットを手売りし3人で抱き合い泣くシーンをピックアップ。「このシーンは輝いているよ!」と大橋。続いて夏吉が、雪見だいふくのシーンをチョイス。シリアスな展開が多い中で挟まれる、こういうコミカルなシーンも『シャインポスト』の魅力だ。蟹沢は第9話のメンバー2人が戻ってきたシーンを挙げ、「メンバーの強さが感じられる」と語った。。大橋も「私もこのシーンは号泣した」ということでセーフ判定に。昼の部で唯一「切腹」を命じられたのはHY:RAINの黒金蓮役の芹澤優となった。芹澤が選んだのは、「TINGSが1つになったところで、それを壊しに行った必殺SPRINGパーカー」のシーン。謎にスプリングと書かれた黒金のパーカーのロゴが悪目立ちし、会場は大爆笑に包まれた。ちなみに、しっかりグッズ展開までされていたというしたたかさも相まって、大橋からは「切腹」の判定を受けることとなった(笑)。

中川梨花(伊藤紅葉役)

 そんなお楽しみコーナーを経て、後半戦はTINGSの「Snow Leaves」でスタートした。YouTubeでも公開されて好評を博したMVをバックに映しながら、演じるような振り付けでも会場を魅せたメンバーたち。どこか胸を打つメロディやサウンドも相まって、エモーショナルな空気が会場を包み込んだ。続いて一転、熱いロックサウンドの「Life goes on!」を披露。会場には、曲に合わせたクラップ、サビでは〈ハイ!ハイ!Revolution!〉と観客の合いの手がひびく。「もっと盛り上がるよ!」という呼びかけで、メンバーもステージを走り回りながら拳を振り上げて、〈ハイ!ハイ!〉と声を合わせて会場が一つになった。そして今の季節にぴったりの「春風に乗って」では、会場に爽やかな風が吹き込む。曲に合わせて〈パン、パパン〉とリズムを刻むクラップ。〈飛び込んで〉という歌詞では5人がステージ前面に一斉にジャンプ。彼女たちがスカートをフワッとひるがえして回る姿実にまぶしく、まさに青春の1ページというイメージだった。

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