『Weekly Virtual News』(2023年2月6日号)
聖夜の過ちは冷めない――1000万再生に届いた「刀ピークリスマス」と、Twitter大量凍結に揺れたVTuber界隈
一方のソーシャルVR界隈では、ひとつの興味深いデータが公開された。ECサイト「BOOTH」上で取引されている、3Dモデルカテゴリに関するデータが公開されたのである(※1)。
公開されたデータによれば、取扱高は約24億円、注文件数は約148万件。「思っていたよりも大きい」と感じた人は多いのではないだろうか。その多くは、『VRChat』などで使われるアバターやアバター向けデータ、アバター作成ツール『VRoid Studio』向けのテクスチャデータと思われる。「アバターを買う人はこれだけいる」というひとつの指標といえるだろう。
価格帯についても、5,000〜6,999円がボリュームゾーンであることは、知らない人からすれば驚くかもしれない。実際、このくらいがよく見る『VRChat』向けアバターの平均価格だ。そして、それ以上の価格帯も、安価な商品と同じくらいの注文件数となっており、「アバターにある程度は出費する」というユーザーの消費動向が見て取れそうだ。
市場として見ればまだまだ小さいが、個人が作り、収益を得るラインとしては、アバター市場は着実に成長を遂げている。衣服を買う感覚でアバターを買い、メタバースへと遊びに行くという日常は、「識者の未来予想」ではなく、現実のものとなりつつあることは、一般層もビジネス層もおぼえておくとよいだろう。
※1:https://inside.pixiv.blog/2023/01/31/120000
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