異彩を放つVTuber・ピーナッツくんとは? 奇抜なだけではない、圧倒的な企画力と対応力
昨年来ムーブメントを巻き起こし、急速に多様化が進んでいるVTuber業界。正統派の美少女から奇抜で想像の斜め上をいく者まで、数多くのキャラクターが生まれてきた。その中でもひときわ異彩を放っているのが、2017年7月からYouTubeに投稿を始めた「ピーナッツくん」だ。
ショートアニメ『オシャレになりたい!ピーナッツくん』の主人公として登場したピーナッツくん。相棒のチャンチョとともに個性的なキャラクターたちと出会い、交流する様子が、シュールなタッチで描かれている。のちにAmazon primeでも配信されたこのアニメは、全ての回が1分弱と見やすいのがポイントだ。ネットで話題になった時事ネタなどを独特の切り口で描く作風もまた、視聴者を飽きさせない。
ネタの幅が広いのも、このアニメの見どころだ。「野獣先輩」や「syamu game」といった、古くから人気のあるネットの有名人とも交流し、第59話ではYouTuber・デカキンとのコラボも行った。他にもHIKAKINやはじめしゃちょー、ヒカルなど人気YouTuberを題材にした回も存在している。さらにはSuchmos「STAY TUNE」の替え歌、椎名林檎「NIPPON」のカバーなど音楽方面にも進出。どの動画からも元ネタへのリスペクトが感じられ、話題性も十分だ。
週2回のアニメ投稿によりチャンネル登録者が約1万人に達した2018年初頭から、ピーナッツくんはVTuberとしての活動を本格させていった(本人曰く“地固めがすごい”)。生配信やゲーム実況を中心に企画を展開し、同じくこのアニメから生まれて一足先にVTuberとして活動を始めたぽんぽことコラボを行ないながら、着実にピーナッツくんというキャラクターを浸透させていった。
ピーナッツくんの生放送は、アニメに登場する他のキャラクターたちが多く参加するなどして、バラエティ豊かに進行していく。不定期に朝の7時から30分間行う“0〜5歳”を対象にした(?)配信シリーズ『すくすく!ピーナッツくん』では、チャンチョやぽんぽこを始め、デニムくん、コバルト田中、まじ卍マンなど視聴者に人気の高いキャラクターも集結。キャラクターの個性に合わせたコーナーの豊富さも彼らの魅力の1つとなっている。
ここ最近ではにじさんじを中心とした他のVTuberとコラボを展開。特に委員長の愛称で知られる月ノ美兎や剣持刀也との勢いのあるやりとりは聞き応えのあるものばかりだ。またピーナッツくんがアニメ投稿を始めた2017年7月は、電脳少女シロがデビューした時期と重なっており、彼女のことを同期と言い張っている。