「YouTuberは警察に捕まり始めている」は本当か? 実際に調べてみた
お笑いコンビ・ウエストランドが『M-1グランプリ』で優勝。決勝の舞台で披露したネタでは、「あるなしクイズ」をもとに、偏見や悪口を重ねるスタイルで、今回その一つにYouTuberがピックアップされた。その中で特に言われていたのが、「YouTuberは警察に捕まり始めている。若いうちに大金を得ているからまともではない」というボケだ。
そこで今回、ウエストランドのネタを”本気”にとらえ、ここ数年でどれほどのYouTuberが逮捕されたのかをリサーチしてみた。
逮捕者は10人以上 そこから見える共通点とは?
ここ数年、登録者や人気、知名度がある程度のYouTuberだけに絞ると、10人以上のYouTuberが逮捕されていることは事実である。
事務所に所属しているYouTuberの場合は、事務所側がフォローや謝罪に入るパターンも多い。もともと事務所の役割としては、企業案件の獲得以外に、「不祥事が起きた時のバックアップ」も求められる。
記憶に新しい例でいうと、当時交際していた女性に暴力を振るったとして逮捕されたワタナベマホト(以下マホト)だ。この件では、マホト本人や所属しているUUUMよりも先に、文集から暴行の事実が発表された。その後、後手に回る形でUUUMから、ことの経緯を説明するなど、文集と一部違う説明を弁解するような内容を発表している。
また迷惑系YouTuberとして知名度を誇る「へずまりゅう」の場合、事務所に所属していないため、逮捕後の活動や対応は個人で行っていた。
他にも、女性インフルエンサーの「さくら」に対する名誉毀損で逮捕された、「よりひと」も記憶に新しい。さくらはYouTube事務所の「VAZ」に所属しており、さくらに対する名誉毀損へ再三通告をしていたものの、それを無視したよりひとが逮捕される形となった。
このように、ピックアップした知名度のあるYouTuber以外は、基本的に事務所所属していない個人のYouTuberである。逮捕に至るYouTuberの多くは、事務所から管理されず自由に活動している一方、線引ができずに迷惑行為や業務妨害など、犯罪につながっている傾向が強い。
ウエストランドのネタを”本気”にしてみると、たしかに個人で活動しているYouTuberで逮捕されている人は一定数いるものの、トップクリエイターと称されるクラスになると、逮捕されているYouTuberはまだいない。つまり結論からすると、ウエストランドの「YouTuberは逮捕される」という意見として、「個人で活動している迷惑系・過激系」の動画を投稿しているYouTuberには当てはまると言ってもよいだろう。