147個のナットで自転車を製作する 海外YouTuberのアイディアに溢れたDIY作品
チャンネル登録者数1320万人を誇る海外の人気DIY系チャンネル「The Q」が、147個のナットで自転車を製作する奇妙な動画を投稿した。該当の動画は、2022年11月12日公開の「147 Nuts and NOT a Single Bolt」だ。
「The Q」ことSergii Gordieiev氏は、企画力に優れたDIY作品で有名な人物。たとえば、約4か月前に「後輪を2等分にした自転車」の製作動画を投稿し、現在では約1億回も再生されるほどの人気ぶりを発揮している。アイディアに溢れるSergii Gordieiev氏が今回挑戦したのは、147個の六角形ナットで作り上げる自転車だ。さらに驚くことに、この自転車には一切ネジを使わない。
補足しておくと、自転車のすべてをナットで作るわけではない。ハンドルやタイヤなどは自転車のものを使用し、ダウンチューブやシートチューブ、シートステーなどのフレーム部分にナットを用いる。ナットを自転車のフレームの形状となるようテーブル上に並べ、電気を流してから、繋ぎ目1つひとつを丁寧に溶接する。さらに、リアディレーラー(変速機)とフレームを接続するディレーラーハンガーまで鉄板から型を取って作っており、丁寧な作業ぶりがうかがえる。溶接が完了したナットのフレームに、ハンドルやタイヤ、ペダルなどを取り付けると完成。
ナットでできた自転車の見た目は現代的なデザインで、視聴者にも「かっこいい自転車だね」というコメントが目立った。しかし、自転車のフレームは言葉通りナットでつなげられたものであり、乗車すればすぐにでも崩れそうな見た目である。特に、フロントフォーク(前輪のタイヤを挟んでいるフレーム)もナットでできているため、今にも崩れて前から転倒してしまいそうだ。しかし、実際に乗車してみれば問題なく走行できた。歩道や階段などの段差もこのナット製自転車で越えられており、見た目に反して意外にも耐久性はあるようだ。ナットでできているため軽量化とはほど遠い自転車であるが、Sergii Gordieiev氏の技術力の高さには感服する。
The Qの動画は海外のYouTubeチャンネルでありながら、英語がほとんど使われないので、日本人でも気軽に視聴できる。DIY系の動画は国内でも一定の人気があるが、ぜひ海外にも目を向けて、この機会に視聴してみてはいかがだろうか。