ホームレスYouTuberがヒカキンとまさかのコラボで号泣 2022年を席巻した快進撃を振り返る

 YouTuberのヒカキンが、チャンネル登録者数35.7万人(2022年11月18日時点)を誇る67歳のホームレスYouTuber「ナムさん」のもとへ訪れた。

ホームレスの家に行ったらまさかの展開になった。。。

 神奈川県・横浜市関内で路上生活をする無職の男性・ナムさんのYouTubeチャンネル「ホームレスが大富豪になるまで。」は、2022年5月11日に始動した。YouTube作家チーム「株式会社こす.くま」のディレクター・ヒヤマさんが、関内駅近くの地下道に設けられたダンボールハウスで一人酒を煽っていたナムさんをスカウトしたことが、チャンネル開設のきっかけだった。

 同チャンネルの概要欄には、ホームレスYouTuberの生活が変わっていく様をリアルタイムで発信することが目的であり、利益の全てはナムさんに譲渡されると明記されている。無職だった一人のホームレスがYouTuberという「仕事」を手に入れ、人生を変えていく様は大きな関心を集め、また、ナムさんの飄々とした人柄も相まって、チャンネル登録者数は7月23日で10万人、8月7日で20万人、9月18日で30万人と、うなぎ上りに増えていった。

 そんなナムさんの初のコラボ相手となったのは、まさかの、YouTuberのパイオニア的存在・ヒカキンだった。

 ヒカキンは11月18日に公開した「ホームレスの家に行ったらまさかの展開になった。。。」と題した動画で、「ホームレスが大富豪になるまで。」について「普通に見ている」と明かした。その上で、ある動画の中でナムさんが「ヒカキンとコラボしたい」と発言したのを目にしたと言い、「『いやもう、それはぜひ』ということで、今回コラボすることになりました」と語っていた。

 ヒカキンがナムさんとのコラボを決断したのには、別の思いもあった。というのも、ヒカキンは新潟から上京してスーパーの店員として働いていた若かりし頃、職場近くの公園やガードレール下で、生まれて初めて路上生活者の実態を目の当たりにし、大変なショックを受けたのだという。当時まだ無名だったヒカキンは、食料をあげたり、1000円を渡したりと、ホームレスに対して可能な限りの支援をしつつ、「いつか有名になったらできることはないか」とも考えていたらしい。有名人になった今も、当時の思いをもってホームレスのYouTube動画を頻繁に視聴していたところ、ナムさんの動画に行き着いたそうだ。

 こうした経緯から、ナムさんが暮らすダンボールハウスへと訪れたヒカキン。「ブンブンハロー ナムさん」と挨拶をすると、ナムさんは口をあんぐりあけて驚きを露わに。初対面の握手を交わし、ヒカキンからはオシャレなサングラスをプレゼントされた。

 YouTubeを始めた理由についてナムさんが「もう残りの人生わずかだしね。最後の一花咲かせてもいいんじゃないかと思って」と言うと、ヒカキンは「前向きに常に考えられるのが素晴らしい」と称賛。すると、様々な思いがこみ上げてきたようで、ナムさんは「すいません、ちょっと涙もろいところがあって……」とメガネを外し、溢れる涙をぬぐっていた。

 その後、ヒカキンとナムさんは関内の居酒屋で対談。その中で、ナムさんが炊き出しに始めて参加した際に「いずれ俺もこういうことをやりたい」と思ったと聞くと、ヒカキンは「一緒にやりたいです」と志願していた。

 YouTuberとして成功を収めても驕ることなく、利他的なマインドを持つ優しい2人による炊き出しの動画が見られる日も近いかもしれない。

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