64人乗りの救命艇を海外YouTuberが購入 個人売買で入手し、修復を試みる
主に釣りやアウトドアに関する動画を投稿するアメリカの男性YouTuber「AYO Fishing」(チャンネル登録者数43.7万人)が、64人も収容可能な救命艇(ライフボート)を、個人売買で入手したことを明らかにした。該当の動画は、2022年10月20日公開の「I Bought A 64 Person ENCLOSED LIFE BOAT Off Facebook Marketplace!! (it weighs 20,000 pounds...)」だ。
彼は以前から、個人や企業が商品を売買できる「Facebook Marketplace(フェイスブック マーケットプレイス)」で救命艇を探しており、現在使用されていないものをようやく購入できたという。この救命艇の所有者は、80歳の男性。実物を確認するために、アメリカ南部にあるアラバマ州に向かう。
動画で紹介された救命艇の重量は24,000ポンド(約10,800kg)で、64人もの人数を収容可能。海底から石油や天然ガスなどを掘削・生産する「石油プラットフォーム」で、かつて実際に備え付けられていた救命艇だ。約40年前に使用されていた救命艇だと推測されている。万が一避難が必要なケースに遭遇した時、この64人乗りの救命艇を海上までフックで吊りおろし、避難に使用されたのだろう。なお、この救命艇は全長10フィート(約3メートル)を超える規格のため、実際に航行するには積載許可が必要だという。
約40年前の救命艇ではあるが、意外に保存状態はよい。中には設備も揃っており、洗面台があるほか、ショアパワー接続や給水システムなど、避難者が救命艇の中で長期間過ごせるように設計されていることがうかがえる。さらに、64人乗りだけあって中の空間は広く、一般的な男性が直立できるほど、天井までのスペースに余裕があるのが特徴。
ただ、彼自身がこの救命艇を見た時、いくつか懸念点があった。まず、錆びたボルトが何本か見つかったこと。さすがに、錆びたボルトがあっては航行に危険が及ぶため、この点は彼自身もかなり心配していた。また彼の目から見ると、床の一部がひび割れているように感じる箇所があるようだ。彼は今後、これらをどのように修復するかについては動画内で説明していないものの、最終的にこの所有者から救命艇を購入することを決定した。
新たにバッテリーを装着すると、救命艇は起動した。そのため、いくつか修復すればこの救命艇を使用できるだろう。今後のAYO Fishingの動向に、ぜひ注目したい。