篠原ともえ、チームラボが語ったクリエイターとしての“源泉” 『Adobe MAX 2022』の特別セッションをレポート

篠原ともえ、チームラボの“源泉”

 米国時間10月18日~10月20日に開催されたAdobe主催のクリエイター向けイベント『Adobe MAX2022』。今年は3年ぶりに米・ロサンゼルスにてオフライン会場での開催が実現し、イベント自体はオンライン・オフラインの同時開催となった。

 これに加えて日本でも、日本時間19日・20日に『Adoe MAX Japan 2022』が開催された。日本独自のセッションやオフライン会場でのカンファレンスなど、日本市場に向けたさまざまなコンテンツがイベントを彩ったが、中でも注目したいセッションが『クリエイティブの源泉』だ。

 登壇したのは最新のテクノロジーを活用したシステムやデジタルコンテンツの開発を行うチームラボ株式会社の取締役・堺大輔氏とディレクター・工藤岳氏、そしてアーティスト・ファッションデザイナーの篠原ともえ氏だ。有名クリエイターたちのクリエイティブの源泉について伺えた、貴重なセッションの様子をお届けしよう。

 はじめに登壇したのはチームラボの2名。ラフなファッションで登壇した二人が、チームラボという組織の概要について語る。堺によれば、チームラボには大きく分けて『アート』と『ソリューション』という2つの事業があり、そこに対して1000人近い所属クリエイター、エンジニアによるさまざまなアイデアをアウトプットしているという。

左からチームラボ堺大輔氏、工藤岳氏

 続いて工藤から、チームラボが大切にする3つの「クリエイティブの源泉」について、実際の制作現場における事例と共に語られた。

 1つ目の"源泉"は「チームで作ること」。工藤氏は「集団でないと作れないアイデアが浮かんだ時も、チームの力を合わせることで形にすることができる」と語りながら、実例として8月末で閉館したお台場のデジタルアートミュージアム『チームラボボーダレス』の事例について語った。

 「『チームラボボーダレス』は1万平米の空間を使ったアート展示です。こうした大規模な展示を成功させることができたのは、多数のクリエイター、エンジニアの力を借りられたからです。今後、このプロジェクトはサウジアラビアやドイツ、東京(虎ノ門・麻布台)などでオープンする予定で、外から見たら同じようなものを作っているように見えるかもしれないですが、実はバックグラウンドではどんどん知識を蓄積しており、作品1つひとつにアップデートをかけながら作っているんです。チームで作っているからこそ起きる『知見の積み上げ』が、僕らにとってはすごく重要なんです」と、「積み上げること」が2つ目の”源泉”だとまとめた。

 最後に3つ目の”源泉”として、こうしたクリエイティブを作り続けられるのは「チームラボという”場”を維持し続けたから」だと話し、工藤は堺にマイクを戻した。

 堺によれば、チームラボはアート施設のプロジェクトだけでなく、銀行やファストフードのアプリ、デジタルサイネージやスマートフォン対応の自動販売機なども手がけているという。りそな銀行のアプリ開発の事例を挙げた上で、こうした開発の現場においても、「チームで作ること」「積み上げること」は重要なのだと強調した。

 「20年以上チームとして事業に取り組むなかで、チームが大きくなればどうしても閉塞化してしまうこともあると思います。なので、より良いものを作り続けるための『環境作り』を大切にしています。チームラボのオフィスも、多くのクリエイター、エンジニアにとって『言いやすい』『作りやすい』『発想しやすい』環境であることを重要視して設計しています』と、チームで取り組むクリエイティブ制作において「チームラボらしさ」を維持し続けるための秘訣を語った。

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