関口メンディーが社会派ドラマで見せる新しい一面 初主演『覆面D』への期待

社会派ドラマとしての『覆面D』

 GENERATIONS from EXILE TRIBE/EXILEのパフォーマー・関口メンディーの初主演ドラマ『覆面D』が、ABEMAにて10月15日22時より放送される。本作で関口が演じるのは、夢破れた元熱血教師と覆面プロレスラーという2つの顔を持つ主人公・大地大輔。かつて教え子が自殺した過去を持つ彼が、貧困に苦しむ生徒たちを多く抱える“教育困難校”に赴任したことを機に再び立ち上がり、教師として、そして覆面レスラーとして生徒たちのために奮闘する姿を描く“社会派学園ドラマ”となっている。自身もアーティスト・バラエティタレント・俳優など、さまざまな側面を持つ関口メンディーが、『覆面D』で新たに見せる顔とは――? これまでの活動を振り返りながら、ドラマの見どころに迫る。

 GENERATIONSのパフォーマーとして2012年にメジャーデビューした関口は、2014年に「EXILE PERFORMER BATTLE AUDITION」に合格し、EXILEに加入。大学生からダンスを始めた遅咲きの彼は、子どものころからダンスをやっていたメンバーが多いGENERATIONSの中では異例の存在であり、このタイミングでのEXILE加入はまさに大抜擢だった。得意なダンスジャンルは、もともとはストリートでの抗争や暴力を止めるため、それに代わるものとして生まれたというアグレッシブな“クランプ”。ライブのソロパートなどでは、恵まれた身体から繰り出されるダイナミックなダンスが持ち味となっている。ちなみに、クランプは『覆面D』で覆面Dのライバルレスラー役を演じる武知海青(THE RAMPAGE from EXILE TRIBE)の得意ジャンルでもあり、EXILE TRIBEにはAKIRAや岩田剛典などクランパーが多く所属している。また、GENERATIONSがデビュー前に『夢者修行 〜第二章〜』を行っていたころ、EXILE HIROから一時脱退を言い渡されていた関口は独学でラップを始め(参考:https://mdpr.jp/interview/detail/1794213)、今ではGENERATIONSだけでなく、EXILEの楽曲『アガパンサス』にもラップで参加するほどに。今年7月に4夜連続で開催されたJr.EXILE総出演のスペシャルライブ『BATTLE OF TOKYO ~TIME 4 Jr.EXILE~』でも、コンセプチュアルなステージでGENERATIONSのラップ担当として堂々たるパフォーマンスを届け、最年長の大きな背中を後輩たちに見せつけていた。その一方で、観客と共に楽しむ楽曲では、たとえそれがドーム規模のライブであっても、観客一人ひとりと視線を合わせるように客席を見渡し、とびきりの笑顔とアクションでコミュニケーションをとるのが関口流。彼がエンターテイナーとして常に全力投球する姿が、各会場でたくさんの笑顔を咲かせている。

 関口のアーティスト以外の顔がフィーチャーされ始めたのは、GENERATIONSがデビューして間もないころ。2013年に出演した『究極の男は誰だ!?最強スポーツ男子頂上決戦』(TBS系)、通称“スポ男”の第2回大会で準優勝したことが大きな転機となった。初出場で準優勝という結果は目を見張るものがあるが、それもそのはず、彼は小学6年生のころに少年野球の全国大会で準優勝した経歴を持ち、過去には日本体育大学に在籍していた根っからのスポーツ男子。アスリートも参加した第3・4回大会で見事優勝すると、お茶の間にその名を知らしめ、肉体派揃いのEXILE TRIBEの中でも一目置かれるようになった。そんな“最強スポーツ男子”関口が、『覆面D』では本格的なプロレス技を披露しており、今年3月に行われた“スポ男”の第11回大会で優勝に輝いた武知との対決も実現。主人公・大地大輔もプロレス団体にスカウトされたことから覆面レスラーとして活動を始めるのだが、演じている彼らもまた、プロレス界からラブコールを受けるほど素晴らしい試合を繰り広げている。

 昔から人を笑わせることが好きで、芸人志望だった時期もあるという関口は、バラエティ番組でも活躍している。と言いながらも、じつは大学生までは人からいじられるのが苦手だったそうで、デビュー前に参加したEXPGの講演会で EXILE HIROにいじられキャラの才能を見出されたことから、徐々にバラエティの道へ(参考:https://r25.jp/article/746606401338777113)。『バイキング』(フジテレビ)や『ヒルナンデス!』(日本テレビ)といった昼の情報番組に出演すると、彼の人懐っこいキャラクターが“コワモテなEXILE”のイメージを大きく塗り替えていった。と同時にGENERATIONSもコメディー路線へと踏み出し、2017年には初の冠レギュラー番組『GENERATIONS高校TV』がスタート。笑いに貪欲なメンバーに引っ張られるように、一人ひとりのキャラクターが開花すると、2022年1月には地上波のバラエティ番組『1分入魂』(日本テレビ)で「踊りながらドローンで股間を守り抜く1分」という衝撃映像が放送され、新年早々SNSを賑わせた。EXILE TRIBEを代表して紅白歌合戦に連続出場する“国民的グループ”という顔を持ちながら、“EXILE TRIBEで最もカオスなグループ”としても年々進化を見せている、それがGENERATIONSである。なお、2020年に“GENE高”で仕掛けたドッキリ企画では、関口が秘かに書いていたドリームノート(夢を叶えるための方法などを書き込むノート)をメンバーが勝手に公開。予想外のことに焦る彼の姿は視聴者の笑いを誘ったが、後に白濱亜嵐がそれを元ネタとした関口のソロ曲『DREAM NOTE』を制作し、実際にライブで歌唱するという展開は、GENERATIONSのノリの良さとマルチプレイヤーぶりが発揮された名場面と言えるだろう。

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