『VALORANT』女性プレイヤー最強を目指す「FENNEL HOTELAVA」 メンバーが語る“女性の競技シーンが存在する意義”
選手自身が語る女性チームの特徴とは?
ーーここまで活動してきて女性だけでチームを組むことについて、どんな特徴があると思いますか?
Curumi:私は以前に、男性4名とチームを組んでいた経験があるので、そことの比較になるんですけど、女性はすごく共感力が高いと思っていて、提案に対して意見してもそれがきちんと返ってくる。男性のチームのなかで活動しているとどうしても気を遣っているのか曖昧な返事しかもらえなくて。このチームは意見に共感して、その次の提案までしてくれるので、やりにくさが全くないですね。
Len:連携面で丁寧さがあると思います。勝手なイメージになってしまうのですが、男性は「俺に任せとけ」といった人一倍責任を感じるプレイヤーが多いように感じます。大会を見ていると、女性のプレイヤーはスキルをすごく丁寧に入れていて、几帳面な印象がありますね。ただデメリットとしては、気を遣いすぎな部分がたまにあるように感じます。
Curumi;確かに。みんな優しいよね。
KOHAL:私は違いは感じないですね。女性チームだから、男性チームだからという特徴ではなくて、このメンバーだからこその特徴しかないと思っています。
festival:みんな同じ女性なので、プレイしていて楽ですね。そして、 みんな可愛いからめっちゃ好きです。
Curumi:カヨン(festival選手の本名)もかわいいよ。
ーーこの5人だからこその魅力があるというところですね。
KOHAL:でも珍しいと思います。女性が5人も集まると、普通「実は誰が誰を嫌い」とか裏のギスギスがあってもおかしくないんですけど、FENNELにはそれが全くないんです。
Len:それは絶対に珍しいと思う。
Curumi:そういういがみ合いが原因で解散してしまうことは珍しくないので。
ーーAika選手が活動休止に入り、suzu選手が新たに加入しました。印象はいかがですか?
Len:人生2週目くらいの落ち着きがあって、普段からいろいろなところで「強い」と言われているだけあって、本当に強いですね。
Curumi:配信とかも見ていたので、会う前は怖いというか、とっつきづらそうなイメージを持っていたんです。配信でも冷静であまり素を出さないような感じだったので、ちゃんと仲良くなれるのか心配だったんですけど、1カ月ぐらい活動してきて、話してて面白いですし、なのに試合中はめっちゃきびきび動くし、試合の展開もちゃんと考えてくれるので、 頭のいい子なんだろうなと。
KOHAL:suzuは普段移動するときとかはおじいちゃんみたいなんです(笑)。ただ、ゲームになった瞬間にすごくキレキレになるんですよ。
Curumi:普段から想像つかないよね。
KOHAL:多分普段ゲーム外で接してる人からしたら、想像もつかないような姿ですね。
Len:普段ちょいちょい抜けてるよね。
ブートキャンプのメリット
ーー東アジア大会に向けブートキャンプの真っ最中だと思いますが、いかがですか?
KOHAL:隣で並んでプレイすることで気の引き締まり方が違う感じがします。対面してるからこそ、気合いが入る部分はありますね。
Curumi:ネットゲームを隣に人がいる状態で遊ぶのって、ネットカフェくらいしかないじゃないですか。だから本当に新鮮ですね。今日は精神統一してましたし。
一同:(笑)
ーーそれはどういう?
Curumi;昨日スクリム中に自分のコンディションが悪くて、イライラするなあと思いながら、気持ちを切り替えようと上を向いて心を落ち着かせていたんです。
KOHAL:席が隣なんですけど、左をパッて見たら、めっちゃ息吸いながら瞑想をしていて(笑)。
ーーそれは普段からするんですか?
Curumi:いやあのときは極限でしたね。昨日は極限の姿を見せてしまったことに関しては、申し訳ないと思っています。
KOHAL:でも、そういった部分も良さだと思っていて。オンラインだとどうしても分かり合えない部分があるじゃないですか。口では「大丈夫」と言っていても、実は極限状態だったり。みんなの普段の仕草とかが見れて嬉しいですね。
ーー東アジア大会も近づいていますが、注目しているチームなどはありますか?
KOHAL:どのチームも警戒していますが、中国チームのOxyg3niOusは特に警戒しています。
ーー自分たちが考えるFENNELの強みとはなんでしょう?
KOHAL:日本大会のメタ自体が、イニシエーターを多くピックすることが多かったので、スキルの合わせやセットプレイを重点的に取り組むことが多かったんですけど、その一方でメンバーそれぞれが相手の穴を壊しに行く個人技に関しても長けていると感じています。
Curumi:連携が全てではないですけど、阿吽の呼吸が合っていたり、みんなの考えていることを口に出さなくても統一できるような信頼感がありますね。
ーーsuzu選手が加入して1カ月と短い期間での調整となりましたが、現状はいかがでしょうか?
KOHAL:時間があればあるほど成長し続けるチームだと思うんですけど、1カ月という短い期間でとにかくできることをしていこうとしています。
Len:suzuちゃんが、すごく優秀なプレイヤーなので、大会までにチームとして完成しているかどうかはまだ未知数ですが、「前より弱いですか?」と聞かれたら「そんなことないです」と断言できますね。
Curumi:いまはなんにでもなれる状態だよね。
KOHAL:日本の大会でFENNELの戦いを見てくれた方にとってはまた違ったチームを見せられるんじゃないかなと思います。
Curumi:それこそPaperRexみたいな戦い方になっているかもしれないですね(笑)。