チームBAKAGAKIからFNATICへ Meltstera×MatsuTasuに聞く世界4位の景色とライフラインピック時の心境

 7月7日から7月10日にかけて アメリカ・ノースカロライナ州ローリーのPCNアリーナで、バトルロイヤルシューティングゲーム『Apex Legends』の世界大会「Apex Legends Global Series(以下、ALGS)」の決勝大会が開催された。

 この大会を4位という好成績で幕を下ろしたFNATIC。元はチームBAKAGAKIという名前で「ALGS」に挑んでおり、6月29日にイギリスの名門eスポーツチームのFNATICの『Apex Legends』部門にチームごと移籍した。

 今回、リアルサウンドテックでは、快挙の立役者であるMeltstera選手、MatsuTasu選手にインタビューを行った。彼ら自身が「ランクマッチのよう」と形容するプレースタイルの背景や、疑惑のライフラインピックの裏側など語ってもらった。

ーーチームBAKAGAKIはどのような流れで結成に至ったのでしょうか?

Meltstera:約1年前ぐらいに自分が2人を集めて作ったチームです。『Apex Legends』の競技シーンの参加年齢に達したタイミングで、チャレンジしてみたいと思い、以前からランクマッチを一緒にやっていたMatsuTasu、YukaFに声をかけました。2人は自分がいろいろな人と一緒にプレイするなかで、群を抜いて上手い・強いと感じていたので、「競技に出るならこの2人とじゃなきゃ嫌だ」という気持ちを2人に打ち明け、2人が「それじゃやってみるか」という形でチームBAKAGAKIとしてスタートしました。

ーーチームの特徴としてどんなことが強みかお教えいただけますと幸いです。

MatsuTasu:よくファンの方にも言われるんですけど、大会でもランクマッチを回しているかのようにプレイしているところですね。僕たちのコマンドセンター(※)を見ていただいてる方だとよくわかると思うのですが、世界大会という舞台で楽しんでプレイしているというのは、僕たち自身でもいいことだなと感じていて。リラックスして楽しんでいるときが1番強いのでそういったことは大事にしています。

(※)大会中、各選手の個人視点を任意で切り替えて観戦することができる機能。個人視点でのプレイだけでなく、ボイスチャットの様子なども配信されている。

Meltstera:MatsuTasuが言ったように、大会中のコミュニケーションに関しては、「なるべく楽しく」「気分を落とさない」という意識で3人ともプレイしています。プレイ面で言うと、チーム同士がぶつかったときの撃ち合いの強さチームファイトに自信があって、他のチームと比べても引けを取らない、むしろどこのチームより強いと思ってプレイしています。

ーー今回初の有観客での開催となりましたが、会場の雰囲気はいかがでしたか?

MatsuTasu:実際に有観客の大きな会場でプレイすることは初めての経験でした。メインステージだと、目の前にお客さんがたくさんいるなかでのプレイだったんですけど、 いいプレイだったりとか、チャンピオンを取ったときの盛り上がりがすごくて、ヘッドセット越しにも聞こえる歓声を受けてすごく楽しかったですね。実際目の前に観客がたくさんいることによる緊張は僕は特になかったかなと思います。目の前にお客さんがたくさんいたことで、逆に集中できたし楽しめましたね。

Meltstera:有観客だから緊張することは僕もなかったですね。本当に楽しくプレイできて、なんなら普段家でやっているときよりもパフォーマンスが良かった気がしていたので、これからも有観客でプレイする機会があったら嬉しいです。お客さんのなかには日本の国旗を持って応援してくれている方もいて「日本の国旗持ってる人たちいるんだけど!」とチーム内でも盛り上がったので、そういう面では、有観客の大会は自分たちの強みが生かされるんじゃないかと思います。

ーー前回大会を終えて以降、チャンピオンシップに向けて、どういった話し合いをされましたか?

MatsuTasu:前回のプレーオフから、戦術を変えたり、大きく構成を変えるといったことはなかったです。

Meltstera:スウェーデンのプレイオフから、今回のチャンピオンシップのファイナルまで、1度もチャンピオンが取れたことがなかったんです。どうしても世界大会の場でチャンピオンを取りたいよねという話をしていて。自分たちの中での反省点として、最後に3部隊残って撃ち合っているなかで負けてしまうことが多いというところがあって、そういった部分への話し合いを行いました。そういったこともあり今回、チャンピオンを取る試合もようやく生まれたのですが、その時は、自分たちが高所を取っていて、目の前に家から出てきた1チームを倒した段階で1回落ち着いて、しっかり下のパーティーを対処するといったように、反省を活かした展開が作れました。

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