ユナイテッド航空、“空飛ぶタクシー”に1500万ドルを投資 200台を発注か

ユナイテッド航空、“空飛ぶタクシー”に投資

 航空企業大手のユナイテッド航空ホールディングスは、ブラジルの航空機メーカーであるEmbraerが出資する電動航空機のベンチャー企業・Eve Air Mobilityに1,500万ドルを出資することを発表した。契約の一環として、ヘリコプターのように垂直に離着陸できる同社の4人乗り電動エアタクシー200機を購入することに合意しているという。

Meet our eVTOL cabin

 Embraerは世界3位のブラジル航空機大手で、エアタクシーサービスの部品やサービスへのアクセスを提供する航空機メーカー。かつてはUberに向け空飛ぶタクシーの開発を行っていた(なおUberは現在別のスタートアップにeVTOL部門を売却している)。今回ユナイテッド航空がEveに投資する理由はおもに、Embraerとの関係強化のためだと述べられている。

 昨年、電動エアタクシーメーカーのArcher Aviationとの業務提携を開始したユナイテッド航空。同社は先月、100機の電動垂直離着陸機(eVTOL)のために1000万ドルの保証金を支払ったばかりだ。今回の投資は、電動航空機産業への2番目に大きな投資となる。

 Archer AviationもEveも、小型のeVTOL航空機を開発する企業。彼らの技術を搭載した電動エアタクシーなら、ビルが密集する都市部で屋上から屋上へと飛行が可能になる。電動エアタクシーのメーカーは渋滞に苦しむ都市生活者の代替交通手段となることを目指す一方、エアタクシーが乗客を飛行させることについて、いまのところアメリカ連邦航空局からの承認は得られていない。

 法整備が追いついていないにもかかわらず、ユナイテッド航空が大きな関心を寄せるのは、自社の環境認証を強化するため。従来のカーボン・オフセットの使用なしで 2050年までにCO2排出ネットゼロを達成するという自社の目標を推進するために、今回の投資が大きな役割を果たすことが見込まれている。

 なお、Eveが手がける最初の空飛ぶ電動自動車の納品は2026年に予定されていて、航続距離が60マイルとなるそうだ。

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「タクシー」というと自動車を連想する人が多いだろう。しかし、空を飛ぶエアタクシーは、現実のものになりつつある。  エアタクシー…

(画像=EVE、YouTubeより)

(source)
https://www.theverge.com/2022/9/9/23342981/united-airlines-eve-air-mobililty-investment-taxi-evtol
https://www.reuters.com/business/aerospace-defense/united-airlines-invests-15-mln-eve-air-orders-200-air-taxis-2022-09-08/

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