「だるま寿司」のオーナー、電子バウチャーで4億円相当を騙し取る　バンコクの空港で逮捕

　タイ警察によると、偽の電子バウチャー（引換券）で数千人の被害者から少なくとも1億バーツ（約4億円）を盗んだとされる「すし詐欺師」が、6月22日にタイのスワンナプーム空港で逮捕された。タイ・バンコクを中心に展開する和食レストラン「だるま寿司」のオーナーである容疑者は、詐欺とコンピューター犯罪法違反の罪で起訴されている。

　だるま寿司のオーナーであるメタ・チャリングスク容疑者は、アプリ経由でサーモンビュッフェの電子バウチャーを499バーツ（約1910円）から199バーツ（約760円）に大幅に値下げして提供していた。サーモン好きと転売屋が殺到し、多くの人がこのキャンペーンに参加。中には2000枚以上のバウチャーを購入して転売で利益を得ようとする者もいた。販売後、容疑者はドバイ経由でニューヨークへ逃亡。容疑者が出国した翌日の6月17日、「サーバーの改善の必要性」を理由に同フランチャイズの27店舗はすべて閉鎖され、バウチャーは使用できなくなった。

　その後、タイ国内の当局からの圧力を受け、容疑者は帰国を決意。経由地の台湾からのフライトでタイに到着したところを拘束され、消費者保護警察部門（CPPD）へ連行された。タイ警察は国際刑事警察機構（インターポール）とも連携していたという。

　警察によると、容疑者は詐欺容疑を否認し、新型コロナウイルス感染拡大の影響で資金繰りがつかず、経営が破たんしたと説明しているという。

　1万人もの人々がこの詐欺に巻き込まれ、被害総額は1億バーツを超えるとの見込みだ。本件ではバウチャーの購入者だけではなく、20店舗のフランチャイズ店のオーナーが店を営業ができなくなるほか、約400人の従業員が突然職を失い、被害に遭っている。

（画像＝Unsplash、Daruma Sushiサイトより）

〈Source〉
https://www.thaienquirer.com/41121/sushi-scammer-arrested-after-flying-back-to-bangkok/
https://www.bangkokpost.com/thailand/general/2331683/japanese-sushi-chain-owner-arrested-for-alleged-fraud