人気YouTuberやそのメンバーが続々と「うつ」や「適応障害」などを告白……大きな注目が集まる“心の問題”とそれぞれの決断
6月1週目から2週目にかけて、YouTube界は不調を訴えるクリエイターが続出。幼少期の家庭環境からアンチコメントを背景としたものなど理由はそれぞれだが、人気クリエイターやそのスタッフたちの心の問題を原因とする進退には大きな注目が集まった。
フィッシャーズのメンバー・モトキが、6月5日に公開された動画でうつ病を公表し、無期限で活動を休止することを発表した。モトキはうつ病が発覚した経緯について、心身に不調が生じたために病院を受診した結果、うつ病がわかったと説明。その原因に生まれ育った環境を挙げており、学生時代、厳しい境遇に置かれるうちに抑制し続けていた感情が実家から離れて落ち着いたこと、自由に使える時間が出来たことで過去を思い出すようになったと話す。
「寝つきもよくなくなってきちゃって、リセットが出来なくなっちゃった」というモトキは、現在の症状を「メンタルがオーバーワーク気味」と表現。動けなくなることが多くなり、動画出演を断念せざるを得なくなったうえ編集ができなくなるなど、活動にも影響が出ていたと述べている。モトキはそんな現状について「記憶がフラッシュバックして足止め食らったりするのが癪」と発言しており、この言葉からは活動が思うようにできないジレンマが伝わってくる。今回の休止期間については、医師から2週間程度というアドバイスがあったものの、実際のところは明確に期日を定められる状況にないため未定。心の問題なだけに、復帰には時間がかかりそうだ。
モトキが活動休止を発表した日には、平成フラミンゴのNICOとRIHOが2人揃って同じ病気を患っていることを明かし、こちらも大きな話題に。NICOは、救急車を呼ぼうか迷うほど体調が悪い日があり、病院で検査をうけたところ、ある病気にかかっていることが発覚したと経緯を明かしている。RIHOに至っては、NICOの病気が発覚後、NICOの勧めでうけた検査で病気を患っていたことがわかったそうだ。なお2人は病名は明かしていないが、NICOが「そんなに大きい・重たい病気ではない」と発言している一方、「いま治しておかないと、将来やばい」病気であるほか、20代〜30代に多い病気と説明している。
平成フラミンゴは、昨年9月にNICOが左耳の不調を訴え、不調が続いていたRIHOも原因を突き止める検査を行うために約1カ月活動を休止。RIHOは昨年11月にもアンチコメントを理由に約1カ月ほど活動をストップするなど、心の問題とはつねに隣り合わせだった。今回発覚した病気が心の問題と繋がりがあるかは不明だが、今後病気を理由に動画投稿の頻度が落ちる可能性を示唆しており、病気と気長に向き合っていく必要があるようだ。
前述の2組の発表がまだ大きく取り上げられているさなかの6月7日には、朝倉未来のチャンネルメンバーである岡が、適応障害を理由に脱退を発表。脱退の大きな理由としてアンチコメントを挙げており、岡は「お荷物」「金魚のフン」などのアンチコメントに悩まされていたことを告白。最初の頃はアンチコメントを無視していたと話している岡だが、徐々に考え込むようになり、いろいろなことにやる気が起きなくなったところ、受診した病院で適応障害と診断されたと説明している。
現在に至っては、動画に映る気力もなく、モチベーションが上がらない状態であるという岡。責任感が強いという性格からか、ほかメンバーたちの説得も虚しく、「YouTubeに映れないなら居る意味はない」と脱退を決めたと述べている。
今回取り上げた3組については原因はさまざまだが、とくに心の問題については昨今、アンチコメントを理由に活動を休止するクリエイターが多い印象だ。6月上旬は、クリエイターが自ら抱える問題を発信し、その問題を克服するためにそれぞれの道を模索していく姿が目立った期間だった。