誰でも簡単に重機を操縦できるかも? VRゴーグルとコントローラーでショベルカーを操縦する動画が公開

VRゴーグルとコントローラーでショベルカーを操縦

 米国の研究団体「SRI International(以下、SRI)」がYouTubeに「SRIロボティクスが贈る、未来の発掘:遠隔と自動化を用いた掘削」と題した動画を投稿した。

 SRIは1946年にスタンフォード大学によって設立され、1970年に大学から独立した世界でも有数の研究機関で、SiriやGPS、ネットバンキングの技術開発にも関わっている。

 今回彼らが発表したのは重機を動かすためのロボットで、単純作業については自動化し、複雑な作業については直感的に操縦が可能になるというもの。重機の操縦には訓練が必要で、熟練したオペレーターでなければ迅速かつ安全に仕事をこなすことはできないが、このロボットを使用すればそれらの作業のハードルを大幅に下げられる。

 SRIによると、定年退職による重機オペレーターの減少が建設業界で問題になっており、その解決のために今回の開発がスタートしたとのこと。YouTubeに投稿された動画を見てみると、自動化に対応したショベルカーが登場した。深度センサーを備えた3Dカメラが全方位に向けて設置され、アンテナや無線通信用の機器も搭載されており、これらの機器とプログラムを用いて、自動で掘削作業を行ってくれる。

 カメラは人物検知機能を備えており、これを利用した安全装置がプログラムされている。周囲に人が近づいた際は自動で作業を中断し、警告灯を点滅させる。

 遠隔操縦に使用されているのはVRゴーグルとコントローラーだ。動画ではオペレーターが「Oculus Rift S」を装着してショベルカーを操縦している様子が見られる。視点の振り向きにも対応しており、カメラ操作は不要、実際に首を振って周囲の状況を確認することができる。

 またショベルカーはインターネットを介した遠隔操縦が可能で、世界のどこにいてもインターネット環境さえあれば操縦できる。建設現場が何千キロも離れた遠隔地であっても、オペレーターは自宅からショベルカーに”ログイン”して作業に従事できる。一人のオペレーターが複数の現場で働くことも可能になるので、貴重なオペレーターを適材適所に配置できるのは、企業にとっても大きな利点となるだろう。さらに、この方法では重機の操縦技術を習得する必要も無くなる。VRコントローラーを使用してショベルカーのアームと現実の腕の動きをリンクさせることができるため、まるで手で穴を掘るような感覚で作業が可能なのだ。

 この技術が広く普及すれば、訓練されたオペレーターの減少という問題を解決してくれそうだ。それだけでなく、遠隔操縦に特化した専門のオペレーターなど、新たな職種が誕生する可能性もあるだろう。

〈Source〉
https://www.youtube.com/watch?v=ltzXGKKKyLk
https://gizmodo.com/sri-smart-excavator-can-be-operated-with-motion-control-1848640584

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