携帯型のゲームキューブを自作 海外のDIYチャンネルが生んだ脅威の発想力

 海外YouTuberの「GingerOfOz」(チャンネル登録者数9.29万人)が、現実に製造されていない携帯型のニンテンドーゲームキューブ「Portable GameCube」を自作した。こちらの動画の発想力と技術力が非常におもしろいので、今回ぜひ紹介したい。

I Turned The Fake Portable GameCube Into A Real Thing

 ニンテンドー ゲームキューブは、2001年に任天堂が発売した家庭用ゲーム機で、現在は修理の受付を終了している。「Portable GameCube」は任天堂が発売したゲームではなく、ゲームキューブのソフトを遊べるが、機器は自作のもの。ニンテンドーDSのような折りたたみ式のゲーム機で、下部にはゲームキューブのディスクの挿入口がある。その名の通り、持ち運べるニンテンドーゲームキューブと考えてほしい。

 なぜこのようなゲーム機器をGingerOfOzが思いついたかというと、2008年に公開された「future gen. consels wii2 ps4 xbox720?」という未来のゲーム機を予測する動画の中に「GameCube Portable」が紹介されていたからだという。このGameCube Portableがほしいと考えていたが、現実には存在しないので手に入れられない。そこで、今回自作に踏み切ったのだそう。

 Portable GameCubeの制作は、3Dプリンターを使って進めていく。しかし制作を進めていく中で、一筋縄にはいかなかったことがうかがえる。

 まずは、ディスクドライブ。GingerOfOzが参考にしたGameCube Portableには下部にディスクを挿入するドライブがあったが、携帯用にはサイズが大きいため、本機器には実装されていない。またマザーボード(主要な電子回路基板)は、ニンテンドーゲームキューブではなくWiiのものを使用している。これはWiiのほうがパワー消費は少なく、部品も揃えやすいといった理由があるため。実際に、Wiiでニンテンドーゲームキューブのソフトをプレイできるので、今回はこれでマザーボードを代用した。

 動画で制作の様子を公開し、ついにPortable GameCubeは完成。ディスプレイは480pで、ゲームは問題なくプレイできている。見た目も黒色でかっこよく、GingerOfOzの技術力の高さに感動を覚える。

 ただし、このPortable GameCubeには問題点が2つある。1つめはバッテリーの減りが早く、1時間30分ももたない。2つめは大した問題ではないが、コントローラー部分が光沢のある黒色のため、指紋が残ってしまうのだという。しかし完成品のクオリティに比べると、このような問題点は霞んでいるといえる。

 Portable GameCubeの制作過程や完成品が気になる方は、この機会にぜひ視聴してほしい。

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