AI婚活は"ちょっと気の利いた占い?” テクノロジーは近所のお節介焼きになれるのか、開発者に聞いた
AI婚活は“ちょっと気の利いた占い”レベル
――AIのレコメンドの成果、とは言い切れなさそうですね。
宇野:はい。正直なところ、AI婚活は“ちょっと気の利いた占い”程度と考えればいいと思います。今後、AI婚活は伸びていくと思いますが、結局は誰と誰が結婚に向いているかは誰にもわからない。趣味が同じ人でも、趣味に対する考え方の違いが気持ち悪かったりします。積極的な人は、積極的な人とうまく行く場合と、相手は落ち着いていて欲しい場合と、両方ありますよね。
――やはりAIは婚活における救世主にはなりえないのでしょうか?
宇野:そうとも言い切れません。AIからの紹介は、これまで見向きもしていなかった層にアプローチするキッカケになります。よく婚活相談員の人から、「婚活が上手くいかない人は視野が狭い」「自分の条件にこだわり過ぎているから、いつまで経っても先に進まない」という声をよく耳にします。ですが、行動履歴から紹介するAI婚活であれば「こういう人も意外と悪くないかも」と視野を広げることが期待できるのではないでしょうか。
――使い方次第ではAI婚活も活躍できそうですね。
宇野:はい。そもそも、婚活におけるIT導入は、支援側に大きなメリットがあります。事務作業を始めとした業務が効率化できます。利用者さんも、自分でお相手を探すことができます。その結果、結婚希望者の相談に割く時間が増え、より良い結婚支援につながるでしょう。結局、いまも昔も、婚活は人がいかに寄り添うかが重要です。よく「AIに仕事を奪われる」という話を聞きますが、こと婚活支援においてはやはり人が大切だと思います。
(画像=Unsplashより)