東海オンエア・しばゆーの特製車がすごい メンバーの関係性が生んだ「どんな高級車よりカッコいい中古車」

 600万人以上の登録者を誇る6人組YouTuerグループ・東海オンエアが、メンバーの1人であるしばゆーに特製車をプレゼントした。

【激カスタム】しばゆーが「車買って」と言うので買ってあげました。

 東海オンエアの活動拠点である、愛知県岡崎市での生活に「車」は必須。だがしばゆーは3年間、車を所有していなかった。タクシーでの移動も多かったが、この度、車を所有することを決意。そこでしばゆーは、メンバーの5人に対して「自分に車をプレゼントして欲しい」とお願いする。「内装をワイルドにして欲しい」などいくつかの要望を伝えると「あとは任せる」ということで、しばゆーは離席。完成までのお楽しみとなった。

 残されたメンバー5人で、まずはどの車種にするかの話し合い。その結果、車種はしばゆーの母が所有しており、しばゆー自身も以前よく運転していた「エブリイ」に決定した。しばゆーの母が所有しているエブリイと同じ型のものを、中古の50万円で取り寄せる。その後、実際にどんなカスタムができそうか、メンバーそれぞれが発案していった。

 半年後。しばゆーの目の前に現れたのは、全身が真っ黄色となったエブリイ。極限までタイヤが小さく、車高は10cmも高くなっていたことで、一般的な「カッコいい」とは真逆のシルエットになっていた。それ以外にも、こだわりの改造ポイントは盛りだくさん。

 外装だけでなく、内装のハンドルや座席、天井のシートまで含めて、色はしばゆーのメンバーカラーである「黄色」に統一。カーナビ部分を担当したゆめまると虫眼鏡は、カーナビを取り外し、代わりにスロットの映像が流れ続ける画面を設置していた。音響を担当したとしみつは、後方のトランク部分を丸ごとスピーカーに変更。日本の軍歌大全がエンドレスで流れ続けるよう設定されており、曲を変更する場合には、今回の改造をサポートした『ナリタモータース』へ連絡する必要がある。

 エンジンの始動音を担当したてつやは、人気アニメ『新世紀エヴァンゲリオン』にて、エヴァが発進する際のセリフを模した音声を、てつや自身の声で収録。締め台詞は「シヴァンゲリオン初号機、発進!!」というアレンジがされていた。この改造には、思わずしばゆーも「めっちゃ良い」と感嘆の声を漏らす。それ以外にはパトカーや救急車、動物の声などを発することのできるスピーカーや、車内を照らすイルミネーションなども取り付けられていた。

 そして最後はその場で、しばゆーの個人チャンネル『ニンマリシティへようこそ』のステッカーを、エンブレムとしてメンバー各々が車の好きな場所へ貼り付けていく。トリとしてしばゆーが車体の正面に貼り付けたところで、車本体も含め総費用250万円の特製車は完成。しばゆーは「うぜえ機能もたくさんあるけど、トータルするとめちゃくちゃ嬉しい」と、満足した様子だった。

 「めちゃくちゃ改造した車を友だちにプレゼントする」という動画の内容自体は、一歩間違えると批判を浴びる可能性もある。しかし、その動画に87,000以上の高評価(2022年1月22日時点)が付いているのは、東海オンエアのメンバー同士の「愛」と「信頼関係」の賜物と言えるだろう。たとえば、今回の話はそもそもしばゆーがほかのメンバー5人に対して「カスタムした車をプレゼントしてほしい」とお願いしたことから始まっている。自分が普段の生活で乗る車を「勝手に改造してほしい」と頼めるのは、しばゆーからメンバーに対する「あの5人に任せておけば、最終的にはいい感じの車にしてくれるし、動画の企画としても面白くしてくれるはずだ」という信頼があってこそである。

 そして、その要望に対し、ほかメンバー5人もそれぞれがお金やアイデアを出し合っている。「数十万円を出して、特製車を友だちにプレゼントする」というのは、その友だちに対する大きな愛がないと、なかなかできることではない。結果として、それぞれの改造内容は破天荒なものばかりになった。だがしばゆーが乗ると、なぜかなんとなく似合ってしまっている。「しばゆーの持つ独特のセンスやキャラクターなら、この車も乗りこなせるであろう」というメンバーからしばゆーへの信頼がなせる技だろう。そういったメンバー同士の「愛」や「信頼関係」が前提にあるからこそ、視聴者もはちゃめちゃな改造に対して、安心して笑うことができる。

 東海オンエアは、YouTube界きっての人気グループだ。そのため、誰もが知っているような高級車を買える金銭的な余裕はあるはずだ。実際、しばゆー以外のメンバー5人は、みな今回の改造の総費用である250万円よりも圧倒的に高級な車に乗っており、なかには2,000〜3,000万円するような車種もある。しかし動画の最後、6人の愛車が並ぶシーンで筆者の目から見て一番輝いていたのは、間違いなくしばゆーの車だった。50万円の中古車は、どんな高級車よりもカッコよくなっていた。

関連記事

インタビュー

もっとみる

Pick Up!

「コラム」の最新記事

もっとみる

blueprint book store

もっとみる